歯周病による口臭は治る?予防や歯磨きの仕方をご紹介

口臭は誰でも気にするものですよね。ではなぜ口臭はひきおこされるのでしょうか。実は歯周病と口臭には深い関係があるのです。歯周病と口臭が関係していることを知らない方は多いのではないでしょうか。今回は歯周病と口臭の関係性や口臭を抑えるための予防策を紹介します。

歯周病による口臭は治る?予防や歯磨きの仕方をご紹介

2018年04月02日更新

お口のケア/口臭対策

Ayano (フェリーチェ編集部)

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[1]歯周病とは

まずは口臭の原因ともなる歯周病について詳しくみていきましょう。

歯周病ってどのような病気?

歯周病とは細菌による感染で引き起こされる病気です。歯と歯肉の境目に多くの細菌が蓄積して歯肉の辺縁が赤くなったり、腫れたりして炎症をおこします。それが進行していくと歯と歯肉の境目(歯周ポケット)が深くなり、歯を支えている土台が溶けて歯がグラグラと動くようになります。最終的には抜歯をしなければいけなくなります。
参考:日本臨床歯周病学会

歯周病の原因

口の中には300~500種類もの細菌がいるといわれています。歯磨きが十分に行き届いていなかったり、糖分を多く摂取したりすることで口内にいる細菌が粘り気のある物質を作り、歯の表面につきます。この歯の表面についた粘着性の強いものを歯垢といいます。歯垢1㎎には10億個の細菌がいて、その細菌によって歯肉に炎症をおこしたり骨を溶かしたりします。

歯垢は取り除かないとだんだんと硬くなり、いずれは歯石という物質に変化して歯の表面に付着します。そして歯石や歯石の周りにさらに細菌が入って歯周病を進行させてしまいます。歯周病を進行させる原因として歯ぎしりや不規則な食生活、不適合な義歯、ストレス、喫煙、糖尿病、ホルモン異常、薬の長期服用などがあります。
参考:日本臨床歯周病学会

歯周病がもたらす影響

歯周病は体全体にも影響を及ぼす可能性があります。

  1. 狭心症や心筋梗塞
  2. 動脈硬化によって心筋に血液を送ることができなくなり、死に至ることもある恐ろしい病気です。今まで動脈硬化は生活習慣が原因とされていましたが、最近では歯周病原因菌の細菌による感染が注目されてきています。歯周病原因菌の刺激によって動脈硬化を誘導する物質が出て、そのプラークが血管内にできて血液の通り道が狭くなってしまいます。

  3. 脳梗塞
  4. 頸動脈や心臓からプラークが飛んできて脳の血管が詰まる病気です。歯周病ではない人の2.5倍の確率で脳梗塞になるといわれています。コレステロールや中性脂肪が高い人は歯周病の予防に努めましょう。

  5. 糖尿病
  6. 歯周病と糖尿病は互いに悪影響を及ぼすといわれています。歯周病菌には毒素が含まれており、細菌自体が死んでも内毒素は生き残って血糖値に影響を与えます。実際に糖尿病の患者さんに歯周病の治療をおこなったところ血糖値が改善したという事例もあります。

あなたは大丈夫?歯周病チェック

  1. 朝起きたとき、口内に粘り気がある。
  2. 歯磨きをしたときに出血がある。
  3. 歯肉がかゆい、痛みがある。
  4. 口臭が気になる。
  5. かたい物が噛みにくい。
  6. 歯肉が赤くはれている。
  7. 歯が長くなったような気がする。
  8. 出っ歯になったり、歯の間に隙間ができて、食べ物が挟まりやすくなった。

上記3つ当てはまる場合は予防するように努めましょう。6つ当てはまる場合は歯周病が進行している可能性があります。全て当てはまる場合は歯周病がかなり進行しています。早めに歯医者に行きましょう。
参考:日本臨床歯周病学会

[2]歯周病と口臭の関係性

歯周病の症状と原因は分かりましたが、口臭とはどのような関係性があるのでしょうか。口臭があるから必ずしも歯周病だとは言い切れません。

口臭のタイプ

口臭のタイプには大きく分けて3つのタイプがあります。

生理的口臭

生理的口臭とは誰しもが一時的に起こりうる口臭のことです。

▼起床時、緊張している時
原因としては唾液の減少や舌の汚れなどがあります。唾液は適量分泌されることで細菌の働きを抑え、口内を清潔に保ちます。朝起きた時や緊張している時は唾液の分泌が少なくなるので口臭が強くなるといえます。また、舌は通常ピンク色ですが、舌の表面に細菌や汚れが溜まると下は真っ白になり、口臭も強くなります。

▼食事
食べ物ではニオイが強いキムチやニンニクなどです。ニンニクは口にしてから16時間程度持続するといわれています。

▼飲料
飲み物ではアルコールやコーヒーです。アルコールは肝臓で分解される際にアセトアルデヒという悪臭の元となる成分が作られ、息を吐いたときに口臭となって発生します。他にもアルコールには利尿作用があるため、排泄するたびに体の水分が失われていきます。やがて唾液の分泌が減少して口が乾燥することで口臭につながります。コーヒーが口臭の原因となる理由は、コーヒー豆の微粒子が舌に付着すること、コーヒーによって口内が酸性になり細菌が繁殖しやすい環境になること、唾液の分泌が減少することです。

▼嗜好品
タバコに含まれるタールやニコチンによる口臭です。タールは歯や歯石、肺や胃に付着してニオイを発生させます。ニコチンは血流を悪くして唾液の分泌を減少させ口内を乾燥させます。これらの口臭の特徴としては卵の腐ったようなニオイやジメチルサルファイドといってキムチやタバコなど摂取した物のニオイや生ごみのような悪臭となります。

<対策>
唾液の分泌を促すことで症状は軽減します。例えば、ガムなどを噛んで唾液の分泌量を増やしたり舌を動かす体操をして唾液線を刺激しましょう。舌の汚れは寝る前の歯磨き時に舌も一緒に磨くだけで朝起きた時の口臭が抑えられます。磨きすぎは味覚障害などを引き起こす場合があるのでご注意ください。食べ物や嗜好品に関しては控えることで口臭を抑えられますが逆にストレスになる場合があるので、食べた後は舌を磨いたりうがいをしたりすることで少しは口臭を軽減できるでしょう。
参考:東京国際クリニック

病的口臭

病的口臭とは歯周病や虫歯、歯垢による口内の異常や呼吸器系などの病気や糖尿病が原因でおこる口臭のことです。虫歯によって歯が溶け、穴があいたところに食べ物のカスが溜まることで口臭がおきます。さらに治療せずに虫歯を放置することで進行していき、神経が死んで腐ってしまいます。そこに細菌が入ると歯の根の先に膿が溜まり、強いニオイを放ちます。

<対策>
病的口臭のほとんどが口内に原因があるので、まずは歯医者で診察してもらって原因の根本を知ることが大切です。その原因に合った治療をすることで口臭が解消します。
参考:東京国際クリニック

心理的口臭

実際に口臭はしないのに自分は口臭があると思い込むことです。原因としては精神的なストレスや不安、過去に他人から口臭がするといわれたことによるトラウマなどです。不安が大きければ大きいほど必要以上に歯磨きをしようとする方もいます。そのような行為が逆に口内を乾燥させたり免疫機能が低下して口臭を引き起こす原因になることもあります。

<対策>
まずは歯科や内科で診察して、口臭の原因となるような病気はないと診断してもらうことです。精神的な不安がどれだけあるかにもよりますが、一つずつ不安要素が消えていくことで「自分が気にするほど口臭はないのかも」と安心できるはずです。
参考:東京国際クリニック

歯周病による口臭の原因と特徴

病的口臭の中でも一番多いのが歯周病による口臭です。歯周病によって歯茎に炎症がおこると歯茎膜というものが壊れて膿がでます。この膿や歯に付いたニオイの原因となります。不規則な生活やしっかりとした歯磨きをしていないと歯垢を取り除くことができなくなります。口臭の原因物質はメチルメルカプタンという揮発性流加化合物と硫化水素です。メチルメルカプタンは歯の間にできた隙間に歯垢によって腐敗したたまねぎのようなニオイを放つのが特徴です。硫化水素は食べかすや血液を分解するときに発生するもので腐敗した卵のニオイがします。歯周病が悪化するにつれてメチルメルカプタンの濃度が高くなるので腐敗したたまねぎのようなニオイが発生している時は歯周病が進行していると判断できます。

口臭チェック

  1. 朝起きた時に口内がネバネバする。
  2. 口がよく乾く。
  3. 免疫力が落ちている。
  4. ストレスを感じている。
  5. たばこを吸っている。

他にも手で口を覆って息を吐いてみたり、自分が話している時の周りの人の反応を見て判断することもできます。
参考:東京国際クリニック

[3]口臭の予防

口臭の予防は病院での治療や自分でできるケアがあるので紹介していきます。

歯周病の治療

歯周病の治療は歯石を取り除いたり歯周ポケットの改善をします。歯周ポケットが浅い場合は歯石の除去と丁寧な歯磨きで改善することが多いです。歯周ポケットが深い時は歯茎を切開して歯茎の中にある歯石を取り除きます。歯周ポケットが9㎜になると歯を抜くことになります。歯の表面に付着している歯石は超音波の振動で取り除きます。治療期間としては歯周病の状態が軽度の場合は2ヶ月程度ですが、重度になると1年以上かかります。治療費は800円から3000円程度ですが抜歯などをするともう少しかかる可能性があります。歯周病は進行してからでは遅いので少しでも異常がある場合は早めに受診してくださいね。

生活習慣の見直し

口臭を抑えるためには毎日の生活習慣にも注意が必要です。十分な睡眠時間をとることや栄養バランスの取れた食事をすること、適度に体を動かすこと、早寝早起きをすることです。特に睡眠は免疫を高める効果があるので大切です。また、食事をする時は噛む回数を増やすことで唾液の分泌量が増え、口内の雑菌や食べかすを洗い流してくれる作用があります。生活習慣を見直すことも口臭を抑えるポイントになってきます。

定期検診

歯科で定期検診を受けることで虫歯や病気の早期発見になります。また、症状が進行する前に歯石などを取り除くことができるので歯周病の予防にもなります。3か月から半年に1回は受けておくと安心ですね。

丁寧な歯磨き

口臭の元となる歯周病の予防には丁寧な歯磨きは欠かせません。すぐに歯磨きができない時は洗口液で口内を清潔にすると口臭を抑えられます。歯ブラシは毛の柔らかいものを使用してください。ブラシの柔らかいものを使うことで歯に刺激を与えすぎず、歯茎のマッサージもできるので効果的です。

磨き方

  1. 歯と歯茎の間の汚れを取るようにブラッシングしましょう。
  2. ブリッジや部分入れ歯の部分は歯垢が溜まりやすいので歯と歯肉の隙間に歯ブラシの毛先を当てて優しくブラッシングしましょう。
  3. 歯茎が下がってきている方は汚れが溜まりやすいので歯の隙間にブラシを当てて優しく小刻みにブラッシングしましょう。

参考:デンタルヘルス通信

[4]歯周病からくる口臭におすすめの薬や歯磨き粉

歯茎が腫れている、出血する、痛むなどの症状が出ていても仕事が忙しかったり歯医者の予約が何週間も先ですぐに受診できない時は市販の薬で症状を和らげることができます。市販の薬で歯周病が完治することはないので痛みや腫れを抑える一時的なものとして使用してください。また、歯周病の予防に効果的な歯磨き粉もあるのでご紹介します。

歯周病の症状を抑えられる市販の薬を紹介します。

【第3類医薬品】アセス


口臭の原因となるジンジバリス菌が毒素を出して歯茎の腫れや炎症をおこします。アセスは天然の植物性生薬の働きによって抗菌力を生み出します。歯茎の出血や腫れ、口臭に効果的です。泡立たず、さわやかな塩味なので磨いた後はさっぱりとした使い心地です。薬ですが歯磨きと同じように歯肉をマッサージした後は口をすすいでください。
■Amazon価格:1,190円/160g
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【第3類医薬品】デントヘルスR


歯茎の出血や腫れ、口のねばり、口臭に効果があります。歯磨きの後にデントヘルスを指に乗せ、歯茎や歯周ポケットに塗りこんでください。
■Amazon価格:1,250円/40g
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【第3類医薬品】生葉液薬


液体タイプで4つの有効成分が歯周ポケットに染み込んでいくので優れた効果を発揮します。歯磨きの後に綿棒なので歯茎に塗り込んでください。スーッとするような爽やかな使用感です。
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コンクールF


薬用のマウスウォッシュです。水25~50mlにコンクールを5~10滴を混ぜて数回口をよくゆすいでください。
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ライオン Systema SP-T メディカルガーグル[指定医薬部外品]


セチルビリジニウム塩化物水和物配合の殺菌力に優れたうがい薬です。口臭や炎症に効果があるΙ-メントールやグリチルリチン酸二カリウムが配合されています。さっぱりとした清涼感があります。
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【第1類医薬品】ロキソニンS 12錠 ※セルフメディケーション税制対象商品


ロキソニンは痛みに早くよく効く解熱鎮痛成分のロキソプロフェンナトリウム水和物が配合されているので痛みが我慢できない方に効果的です。胃に優しく眠くなる成分などは入っていないので安心して使用できます。使用上の注意を守らないとさまざまな副作用がおこる可能性があるのでご注意ください。15歳未満は使用できません。
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歯磨き粉

歯周病の予防として効果的な歯磨き粉を紹介します。

コンクール リペリオ(薬用歯磨材)


歯周組織の回復を助け、血行促進することで歯肉を活性化させます。歯ブラシで歯茎をマッサージしてください。歯茎が腫れていたり、食べかすが溜まりやすい方におすすめです。
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コンクール ジェルコートF


フッ素コートによって歯の再石灰化を促進して歯を強くする効果があります。また、塩酸クロルヘキシジンやβ―グリチルレチン酸が細菌の増殖や炎症を抑え、ポリリン酸ナトリウムが歯の汚れを取り除いてくれます。研磨剤や発泡剤が無配合なので歯を傷つけることもありません。さわやかなマイルドミントの味が口内をすっきりさせてくれます。
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薬用シュミテクト 歯周病ケア 知覚過敏予防 歯磨き粉 【医薬部外品】


冷たい物や熱い物を食べたときに歯がしみるのを抑えたり、歯周炎や歯肉炎、虫歯、口臭の予防に効果的です。歯ブラシに適量をとり、歯と歯茎の間を丁寧にブラッシングしてください。
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GUM(ガム) デンタルペーストAC 【医薬部外品】


歯茎を活性化させて歯周病による腫れや出血を防ぎます。歯磨きをした後は歯ブラシを丁寧に洗ってください。
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プロポデンタルEX・1本【歯周病】歯磨き粉


歯科医の臨床結果をもとに作られた歯周病専門の歯磨き粉です。プロポリスはミツバチが作る天然物質でフラボノイドやアミノ酸、ミネラル、ビタミンが多く含まれています。歯肉を活性化させることで歯周病予防が期待できます。朝と夜の2回を目安に約1か月で使い切るのがおすすめです。歯茎を優しくマッサージするように磨いて下さいね。
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[5]口臭が気になり出したら早めに対策を

歯周病は悪化すると歯を失う可能性のある病気です。歯周病の疑いがある場合は口臭をどうにかしようとする前にまずは歯科へ行って治療を受けることが口臭を抑える近道だといえます。また、歯科では治療の他にブラッシング指導をしてくれたり、定期検診もあるので早めの受診をおすすめします。歯周病は再発する可能性も高いので歯周病や口臭のケアのためにも毎日の歯磨きは丁寧におこないましょう。

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