奥が深いフランス香水の世界♡有名ブランドがフランスに集まる理由

香水の街といえばフランスをイメージする方も多いのではないでしょうか?フランスを拠点とする有名ブランドからは、ブランドのイメージをかけたフレグランスが登場しています。かわいらしいフレグランスの裏側には調香師やデザイナーの熱い想いがあります。

2022年06月01日更新

香水/フレグランスの基礎

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[1]フランス香水の歴史・文化


香水の原料はエタノールになります。エタノールの発見とともに香水文化は広がりました。

香料が含まれる量によってParfum(パルファム)、Eau de Parfum(オードパルファム)、Eau de Toilette(オードトワレ)、Eau de Cologne(オーデコロン)の4種類に分類されます。

厳密には一番濃度の濃いParfum(パルファム)のことを「香水」といいます。

海外ブランドのサイトを除くと「香水」と表示されているのはParfumのみなので、日本人には違いがわかりづらいかもしれません。4種類をまとめて香水と呼ぶことも多いです。

香水の始まり

■香料がすべてのはじまり

香料そのものは古代エジプト時代からミイラづくりに使用されたことで、薬のような役割と考えられていました。

Parfum(パルファム)の語源はラテン語といわれれ「Per Fumum(煙で)」という意味からきています。宗教儀式でお香などを焚いたのが始まりだと考えられます。

■アルコールの発見

10世紀ごろになると中世イスラムでは錬金術の技術から、バラを蒸留しローズオイルやローズウォーターが誕生します。

この蒸留方法が現在のエッセンシャルオイルを抽出する「水蒸気蒸留法」として確立されました。

ローズウォーターを生成する過程でアルコールが抽出されるようになり、香水文化が一気に広まるきっかけになりました。

■ハンガリーウォーター

香水の起源ではないかといわれ、語り継がれているのが「ハンガリーウォーター」です。

14世紀、ハンガリーのエリザベート女王が作らせたもので、アルコールに香料を溶かした香水の原形のようなものです。

当時60歳だったエリザベート女王は、ポーランド王の肖像画をみてひとめぼれします。

そこで、森にすむ隠者に相談しハンガリーウォーターのレシピを教えてもらいました。

それを毎日肌につけたところ、顔のしわが消え、気分まで明るくなりポーランド王にプロポーズをされ結ばれたという伝説があります。

ハンガリーウォーターはローズマリーなどの精油をアルコールに溶かしたもので、現在でも販売されたり、手作りされ親しまれています。

アルコールと香料の文化が合わさることでヨーロッパ各地で香水の起源が始まりました。今でもヨーロッパには様々な伝説が残されています。

バラの秘密


香水の香りを調合するうえで、欠かせないものがバラです。クレオパトラがバラを好んだように華やかさと気品がある美しさから「花の女王」ともいわれています。

バラそのものも存在感がありながら他の香りとの相性も良く、香水の原料として欠かせないアイテムです。

世界3大美女といわれるクレオパトラは体臭を変えるためにバラを使ったといわれており、これが香水文化の始まりと考えられています。

廊下や寝室にバラを敷き詰めたり、クレオパトラの船はバラの香りが漂い遠くからでも分かったという伝説があるほどです。

ローマ時代には、お風呂の文化が盛んだったことは有名な話ですが、公衆浴場が流行したのと同時にバラ風呂などのバラの花や精油を使用した記録が残されています。

香水王 フランソワ・コティー


出典http://import-selection.ciao.jp/

香水王、フランソワ・コティーを知っていますか?香水作りを本格的なビジネスとして確立させた歴史上の人物です。

彼は、1902年「ラ ローズ ジャックミノー」という香水を初めて創作し、販売をしました。

デパートに売り込みに行った際に、取引を断られたフランソワ・コティーはわざとボトルを床に落とし、立ち込めた香りで居合わせた人々を魅了したという話は有名です。

並外れた、商才で上流階級の顧客をつかみつつ、少量のボトルを作り高級感を維持しつつも庶民が買える値段で販売。試供品などもたくさん提供することで、香水ブームが一気に拡大します。

香水マーケティングの基本戦略としてこの手法は今でも活用されています。

香水はボトルが命


フランソワ・コティーが香水王として成功した陰には、一人の男性がいました。
それは、宝飾家でありながらガラス工芸家としても名をはせたルネ・ラリックです。

現在では香水ボトルの展覧会が開かれるほど歴史に名を残した芸術家です。

ルネがボトルを作りだすまでは、ガラスの厚みやカットの美しさに重点を置いたデザインが主流で、香りを表すものではありませんでした。

そこで、コティーはルネに香水のイメージを伝えるクリエイティブなボトルを依頼しました。

ルネの作った、麗しいボトルにいれた香水は飛ぶように売れたといいます。各ブランドが香水を売るためにボトルに力をこぞって入れだしたのは、コティーとルネをまねているからです。

香水の聖地 南フランス グラース地方


香水の聖地といっても過言ではない場所が、南フランス グラース地方です。

グラースはコートダジュールの地中海性温暖気候に恵まれていることから、香水植物の栽培が盛んです。

町中に香水工場や工房があり、街を歩くだけでいい香りがするといいます。

老舗メーカーでは工場を一般公開し、工場見学をしたり中にはオリジナル香水を作ることもできるようになっています。

グラースの街は小さな町ですが、博物館などには香水の歴史や香水を彩るガラス容器などが5万点以上飾られ、博物館所有の花畑にも足を延ばすことができます。

シャネルやクリスチャンディオールの花束もグラース近郊にあり、世界中の人々を魅了する香りはここグラースで生み出されているといっても過言ではありません。

[2]王道フランスの香水ブランド


フランス発祥の香水ブランドはたくさんありますが、ここでは王道のブランドからおすすめや伝説の香水を紹介したいと思います。

GUERLAIN(ゲラン)


出典 guerlain.com/jp/ja

1828年ピエール=フランソワ=パスカル・ゲランによってパリのリヴォリ通りでスタートしました。

当時フランス皇后であったウジェニーに香水を献上するなどして、皇室御用達の香水ブランドとして有名になりました。

ゲランの香水の多くはボトルをバカラ社製のものにしたり、香水以外にも様々な商品を発売しています。

ゲランは一族の調香師がゲルリナーデと呼ばれる香りの調合方法を受け継ぎながら続いたブランドで2000年代に入るまでは、ゲラン家出身者以外の調香師が誕生することはありませんでした。

フランスの歴史とともに過ごしてきたといっても過言ではないゲランはフランス経済産業省より無形文化遺産企業に認定されました。

■MITSOUKO


出典 guerlain.com/jp/ja

3代目調香師であるジャック・ゲランが発売したゲランのベストセラーフレグランス「ミツコ」ハートをひっくり返したような蓋に丸みを帯びたボディの「MITSOUKO」。

日露戦争下の海軍士官と日本人女性の恋を描いた作品で当時ベストセラーになりました。

このヒロインからインスピレーションを受けたという説や、実際にオーストリアに嫁いだ「ミツコ」という名の女性の影響を受けているなどといわれています。

どちらにせよ、日本人が影響を与えていると聞くと嬉しいですね。

ピーチやネロリの香りを基調にイランイランやレモン、ラストノートにはシナモンが使われるなど、みずみずしさと艶やかさが重なる香りです。

■夜間飛行


出典 guerlain.com/jp/ja

夜間飛行はMITSUKOを作ったのと同じ3代目調香師ジャック・ゲランの作品です。

ジャックはサン・テグジュペリと友人関係になり、彼の書いた「夜間飛行」からインスパイアされ作ったものです。

物語の主人公は男性ですが、当日の著名な女性パイロットであったエレーヌ・ブーシェのような女性らしくありながら、芯をもち自分の志を貫く女性に向けて作られた香りとゲランは発表しています。

■ラ プティット ローブ ノワールコレクション


出典 guerlain.com/jp/ja

現在の5代目調香師であるティエリー・ワッサーのコレクション。初のゲラン家以外の調香師です。

ラ プティット ローブ ノワールとは「リトルブラックドレス」という意味で、欧米女性なら必ず持っている黒色のワンピースを表しています。

リトルブラックドレスのように大切な時に必要な香りという意味なのでしょう。

ゲランの商品には独創的で芯のある香りが特徴的なものも多いですが、ラ プティット ローブ ノワールコレクションは、ホワイトフローラルやチェリーを感じるフレッシュな香りです。ラストノートまで軽やかな香りが続くので、重めの香りが苦手な方にはとてもおすすめです。

往来のゲランファンからすると、ゲランっぽくないという方もいらっしゃるこのシリーズ。

しかし、往年のファン以外の新しいファンを作ったのも事実です。

ゲラン家以外の初の調香師。しかしながら、ゲラン家最後の調香師 ジャン=ポール=ゲランからすべてを学び譲り受けた逸材です。

今後の発展が楽しみなコレクションになります。

Christian Dior(クリスチャン・ディオール)


出典 esme.es/christian-dior/

■MISS DIOR


出典 dior.com/ja_jp

「MISS DIOR」と聞くと最近テレビでも上映されたナタリー・ポートマンが出演し、SIAの「Chandelier」が流れる強烈なCMをイメージする人も多いのではないでしょうか?

その為、MISS DIOR自体が最近の香水であると思っている方も多いかもしれません。

実はMISS DIORが初めて人目を浴びたのは、クリスチャン・ディオールがフランス、モンテーニュ通りで行ったファッションショーでした。

戦後の女性に優美で女性らしく生きるスタイルを提唱するのと同時に、ディオールは「すべての女性を魅惑の香りで包み、香水瓶からディオールのドレスすべてを思い浮かべる香り」としてニュールックにふさわしい香りを調香師に依頼しました。

これがMISS DIORのスタートでした。

MISS DIORシリーズは「MISS DIOR オリジナル」をもとに歴代調香師たちが香りの解釈を読み解き、その時代やトレンドを反映させ分岐しています。

Diorらしい軽やかで魅力的でチャーミングな愛らしさは維持しつつ多くの女性をイメージさせる様々な香りはぜひ自分にピッタリな香りを見つけてほしいシリーズです。

■EAU SAUVAGE(オーソバージュ)


出典 dior.com/ja_jp

Dior初の男性用フレグランスとして誕生したのがEAUSAUVAGE(オーソバージュ)です。流行ではなく、いつまでも愛されるシンプルなフローラルノート。

自身に満ち溢れた男性にピッタリの香りです。

最初はフローラルの香りでさわやかさを感じつつも、しっかりとしたボディ感じる香りは年齢を選ばず、男性に送りたい香りです。

SAUVAGE(ソバージュ)は野生を意味していてミューズにはアラン・ドロンが抜擢されたこともあるなど男性のセクシーさとやさしさ、ワイルドさを兼ねそろえています。

ぜひ、父親から息子へと受け継いでほしいそんな1品です。

■JOY by Dior


出典 dior.com/ja_jp

ディオールの新フレグランスとして誕生したJOY by Dior‐ジョイ‐は「喜び」という感情をエネルギーや光にたとえ香りで感じることをイメージして作られた香水です。

ベルガモットやマンダリン、グラースローズなどの調合方法などにも緻密な計算をされ作り上げられた香りは、柔らかいぬくもりも感じられます。

ふわっと残るムスクの香りがDiorならではのセクシーでチャーミングな雰囲気を感じさせます。

CHANEL(シャネル)


出典 http://beaure.jp/

情熱と強い志で時代を切り開いてきたガブリエル・シャネルは、当時主流だったシングルフローラルの流行を覆しました。

花束のように複雑な香りを作り出したシャネルは、自分のブランドの象徴ともいえる香りをどんどん生み出します。

しかしその香りは、可憐さや美しさ、強さだけでなくどこか艶やかでセクシー、そんなスパイスが感じられるフレグランスばかりです。

■CHANEL No.5(シャネルNo.5)


出典 chanel.com/ja_JP/fragrance-beauty/home.html

試作品の中で選んだものがラッキーナンバーである5番でした。そこから名前が付けられた「No.5」は発売前から反響を呼び、発売を心待ちにされた香りです。

マリリンモンローがベッドで身に着けるものは「シャネルの5番だけ」という一言はとても有名です。個性的でありながら、粋でセクシーも感じさせる「No.5」は女性の憧れとしてずっと愛されています。

マリリンモンローのイメージからセクシーなイメージが強いですが、実際の香りはふんわりとした内側からにじみ出る色っぽさ、そしてラストに感じるパウダリーな甘さはどこか母親のぬくもりを感じさせるなど女性のやわらかさも伝える世界中で愛されている香りです。

■COCO MADEMOISELLE(ココ マドモアゼル)


出典 chanel.com/ja_JP/fragrance-beauty/home.html

ココマドモアゼルはガブリエルシャネル自身の周りを引き付ける魅力的な個性からインスピレーションを得て誕生した香りで、思いのままに行動する自由を楽しむ女性への香りです。

フレッシュながら、ガブリエルシャネルのようなセクシーさを演出し、手に入りそうで入らないもどかし女性の姿思い浮かべられます。名香といわれる「COCO(ココ)」の香りを分析し作られた妹に当たります。

シャネルらしいスクエアのボトルに可憐に収まるピンクの液体は、どこか意思をもって周りに自分の存在を示しているようにも感じます。世界中でベストセラーになった伝説の香りです。

■GABRIELLE CHANEL(ガブリエルシャネル)


出典 chanel.com/ja_JP/fragrance-beauty/home.html

ガブリエルシャネルがデザイナーとしてデビューする以前のガブリエルという女性にインスピレーションを求めた香水。

情熱にあふれ、夢をおいかける、自由奔放さと強い志を持った輝く女性だった、ガブリエル。そんな輝く女性への香りとして登場したのがGABRIELLE CHANEL(ガブリエルシャネル)です。

センセーショナルな輝かしさと強さの中に女性の愛らしさや繊細さを表したようなボトルには、香りをイメージさせるデザイナーのこだわりが詰まっています。

4代目のシャネル専属調香師が4つの白い花々を調和し、1つの香りを生み出しました。夢を追いかける、輝く女性につけてほしい香りです。

[3]フランス香水で強さを身に着ける


フランス香水、いかがでしたか?香水の歴史とともにフランスは歴史を刻んでいます。それほど、香水というものが重宝され、重要視されてきました。女性が社会に出るきっかけや勇気を与え、それぞれのブランドに香水に乗せた大衆への想いが感じられます。ぜひ、自分の人生の歴史と重ねて自分だけのストーリーがある香りをみつけてください。きっと、心を支える強さを与えてくれます。

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