奥歯からドブのニオイや血のようなニオイがする…原因と治し方を解説!
「奥歯がドブ臭い気がする……」と悩んでいないでしょうか?ドブや血のようなニオイがしていると、1日中気になり落ち着きませんよね。奥歯からのイヤなニオイにはさまざまな原因が考えられます。今日からでも取りかかれる対策法も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
2023年01月19日更新
[1] 奥歯が臭い原因
奥歯が臭いといっても、程度やどのようなニオイかなど、感じ方の判断は難しいところです。
ですが、「ドブのようなニオイ」「血のようなニオイ」「魚が腐ったようなニオイ」などが感じられるなら、次にあげている原因の可能性があります。
奥歯が臭い原因を突き止め、解決方法を探っていきましょう。
磨き残しによる歯垢や歯石
奥歯は自分では直接見ることが難しく、磨いているつもりでも汚れが残りやすい場所です。食べかすが残ったままだとそれを餌に菌が繁殖し、プラークが発生してしまいます。
さらにプラークは2〜3日で歯石になります。プラークは歯磨きですべて落とすことは難しく、歯石は取り除けません。
汚れの発酵、プラークや歯石の元である細菌がドブのような口臭の原因となってしまいます。
虫歯菌
虫歯は歯を溶かすだけでなく、ニオイも発生させます。
初期の段階では気になりませんが、深い虫歯になると虫歯菌によって歯が溶けてやわらかくなり、そこから腐敗臭がするのです。
さらに深く神経まで浸食されると、神経を蝕んだニオイが生まれかねません。できた場所によっては、ニオイはあっても痛みがなく、神経まで進行する可能性もあります。
歯周ポケット(歯周病菌)
歯周ポケットとは、歯の根本と歯茎の境目にある溝です。健康な状態であれば溝は1mm程度ですが、小さな隙間に汚れがたまると炎症を引き起こし徐々に溝が深くなります。
深くなった溝には汚れがさらに残りやすくなり、溜まった汚れは不快なニオイの原因となってしまいます。
歯周ポケットの汚れは歯肉にも影響します。歯周病になる可能性もあるでしょう。
歯周病で出血があると血なまぐさくなり、ひどくなると膿も出て、異様なニオイを発してしまいます。
親知らず
親知らずは口の奥のほうで見えにくいだけでなく、ほんの少ししか生えていないケースもあり、歯磨きがしにくい歯です。管理が難しくなり、歯垢や歯石が残りやすく、これが口臭の原因となります。
放置していると虫歯や歯周病にもつながりかねません。虫歯菌のニオイや歯周ポケットからニオイがすることもあるでしょう。
膿
深くまで進行した虫歯や外傷により歯の神経が死ぬと、歯の根っこの先に膿の袋ができるケースがあります。
これは歯周病での歯茎の腫れとは異なり、歯の根っこ部分が腫れているのが特徴です。見えている歯から少し離れた部分が、ぷくっと丸く腫れてしまいます。
嫌なニオイを発する原因は、膿の袋が大きくなることです。膿の袋が歯茎と繋がると、歯茎から膿がにじみ出てドブのようなニオイが発生します。
被せ物や詰め物
歯の被せ物や詰め物が口臭につながる場合もあります。
原因は、被せ物や詰め物が歯と接する部分に隙間ができてしまうためです。隙間部分に食べかすなどの汚れがたまると、菌の増殖につながりかねません。そのまま放置していると、口臭が発生します。
被せ物や詰め物と歯の間に治療直後は歯にしっかりと付いていても、日々の歯ぎしり等でズレが生じることもあります。かすかにできた狭い空間でも、磨き残しで汚れがたまるとニオイの原因となってしまうのです。
奥歯の入れ歯
奥歯部分に入れ歯を使用しているのであれば、そこからニオイが出ている可能性もあります。
保険適応の入れ歯などでプラスチック素材の「レジン」が使われていると、傷が付きやすく、口内に汚れが残る原因に。これがドブのようなニオイのもととなってしまいます。
部分入れ歯の場合、金具を別の歯にかける点がネックです。金具部分と歯の隙間はブラッシングがしにくいため、ニオイの原因となります。
副鼻腔炎
「副鼻腔」は鼻の奥にある小さな空間を指します。その部分が炎症を起こしている状態が「副鼻腔炎」です。
風邪などで副鼻腔に菌が入ると、炎症が起こり粘液が増え、膿がたまってしまいます。その膿が寝ている間などに喉へ流れると、上あごや奥歯付近から魚が腐ったようなニオイを発します。
割れた奥歯
歯が割れてしまうと、亀裂部分に細菌が繁殖し嫌なニオイにつながることがあります。
特に、神経の治療後で金属の太い土台を立てた歯に起こりやすい現象です。竹を割るときを考えるとイメージしやすいでしょう。
また、被せ物の付け根に汚れが残っていると、なかが虫歯となり折れてしまう可能性もあります。
治療していない歯でも、日常的なくいしばりで割れてしまう場合もあります。特に虫歯により欠けている場合は注意しましょう。
[2] 奥歯が臭いときの対策
ここまで奥歯が臭う原因をお伝えしてきました。口臭はご自身でも気になりますが、周囲にも嫌な印象を与えてしまうので、なるべく早く無くしたいですよね。
そこでここからは、ご自身でできる対策法をお伝えします。毎日のお口ケアに便利なアイテムも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
汚れをしっかり取る
前述の通り、ドブのようなニオイの原因のほとんどが、汚れによっておこる細菌の増殖です。
毎日歯を磨いているつもりでも、歯間・かぶせ物の付け根・奥歯など、意外に掃除が行き届いていない場合が多々あります。
このような磨き残しは、歯ブラシ以外のアイテムも使うと汚れの除去率が格段にアップします。どのようなアイテムがあるのか順番に見てみましょう。
・フロス
デンタルフロスはナイロンや絹の加工糸でできており、歯ブラシの毛先が届きづらい歯と歯の間の汚れを除去するのに優れています。
必要な長さだけを切れて経済的な糸巻きタイプや、初めてでも使いやすいホルダータイプ、香り付きのものなど種類はさまざまです。自分に合った使いやすいものを選びましょう。
また、スーパーフロスと呼ばれるデンタルフロスにスポンジがついたものがあります。
歯のない部分にその前後の歯とつなげてかぶせたブリッジの下やつながったかぶせ物の汚れをとるのにおすすめです。
・タフトブラシ
ワンタフトブラシとは一般的な歯ブラシと違い、毛先が一つにまとまった筆のような形の小さな歯ブラシです。
奥歯の奥側や歯間部、歯並びが複雑な場所、親知らずの周りなど一般的な歯ブラシでは汚れが残りやすい狭い部分まで細かく磨くことができます。
歯ブラシと同様、柔らかめの毛のワンタフトがおすすめです。また、歯と歯茎の境目の部分を軽くなでるように磨くのも効果的です。
・歯間ブラシ
歯ブラシだけでは届かない、歯と歯の間の掃除に便利なのが「歯間ブラシ」です。特に、歯茎付近の隙間に使用します。
歯間ブラシの形はさまざまですが、特におすすめなのが奥歯でも使いやすいL字のナイロンタイプのものです。
歯間ブラシを選ぶ際は自分の隙間の大きさに合ったサイズを選びましょう。隙間に合ったサイズを選べば、より効果的に汚れを落とせます。
太いものや細いものといくつかありますが、少し抵抗がありつつも無理なく隙間に入るサイズがおすすめです。
・マウスウォッシュ
マウスウォッシュは洗口液、デンタルリンスとも呼ばれ、液体です。口に含みすすぐことで、口臭だけでなく、歯周病・虫歯などの予防にも効果があります。
液体なので汚れが残りやすく、磨きにくいところはもちろん、お口全体の細菌の殺菌が期待できます。
歯磨き後に使用する洗口液タイプのものがおすすめで、歯と歯の間に液が通るような意識ですすぐようにすると効果的です。
フロスや歯間ブラシに直接液をつけて使用すると、汚れをとりつつ殺菌もでき、お口の中のすっきり感も違ってきます。
Daily1(デイリーワン)
出典 amazon
DAILY1(デイリーワン)は、持ち運びに便利なスティックタイプの医薬部外品マウスウォッシュです。
アルコールフリーで刺激が強くなく、国から安全性と効果を認められた薬用成分配合がしっかりとお口をクリアにします。
植物から採れる成分もこだわって配合。歯ブラシで落としきれなかった奥歯の汚れまで洗い落せるのはもちろん、健やかなお口に導いてくれるのも嬉しいポイントです。
携帯に便利だから仕事先や旅行先でも手軽にしっかりお口を臭い対策できますよ。口の中でゆすいで吐き出すと取れた汚れが目に見えるため、きちんとケアできているのがわかるのも魅力です。
歯医者さんで診てもらう
自分でできる対策をやっても気になるようなら歯医者さんで異常がないか診てもらいましょう。
病気によるものであるなら、根本的な治療が必要となりますので早めに受診するようにして下さい。
治療とともに前ににあげたようなセルフケアをすることも改善の手助けとなるでしょう。
さらに定期的に歯科を受診することで自分では落としきれない歯垢や歯石を除去してもらい、口腔内のトラブルの早期発見につながり、口臭予防にもなります。
気になるところや痛いところがなくても、定期検診へ足を運ぶことをおすすめします。
[3] 奥歯の臭いに関するよくある質問
口臭の悩みごとはたくさんあっても、デリケートな話題で周りに相談しにくいですよね。そこで、ここからは奥歯のニオイに関する悩みや質問にお答えします。
よくニオイの悩みで出てくる被せ物や歯茎の腫れ、歯磨き粉などの話題に触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。
銀歯やセラミックの奥歯が臭いのはなぜ?
銀歯やセラミックの奥歯が臭う原因としてあげられるのが、被せ物内での細菌繁殖、被せ物や詰め物の隙間のブラッシング不足です。
銀歯と歯はセメントで付けられていますが、噛む力がかかり続けるとボロボロになってしまいます。それによりできた隙間は、細菌の繁殖場所になりかねません。また、銀歯は傷つきやすいので表面に汚れが残りやすくなります。
セラミックは銀歯と比べると傷が付きにくくニオイも抑えやすい点が特徴です。ただし、被せ物と歯の境目のブラッシングが行き届いていないと、汚れがたまり口臭の原因となります。
奥歯が臭いのは臭い玉のせい?対処法は?
鏡の前で口を開け、喉を覗いたときに白い粒を見かけたことはないでしょうか。その小さな粒が「臭い玉」で、医学的には「扁桃膿栓」と呼ばれます。
臭い玉ができる原因は、喉のくぼみ部分での食べかすや細菌の死骸が留まることです。
予防策として「こまめなうがい」があげられます。原因を少なくするためにも、口の中を清潔に保つよう心がけてみましょう。
もし臭い玉を取りたい場合は、耳鼻咽喉科で診察をしてもらってください。専用の器具で取り除いてくれます。
歯茎の腫れと奥歯のニオイは関係ある?
歯茎の腫れも奥歯のニオイに関係するときがあります。
歯茎の腫れは、口に残った食べカスなどの汚れが原因のひとつです。汚れに細菌が付着し増えてしまうと炎症が起こります。
そのままにしていると歯周病になりかねません。歯周病になると、ちょっとした刺激でも出血しやすく、嫌なニオイにつながります。
汚れを放置すると、虫歯になる可能性も出てきます。常に口の中をキレイに保つよう心がけましょう。
歯磨き粉を変えただけで治るの?
奥歯のドブのようなのニオイは、歯磨き粉を変えただけで治るとは考えにくいでしょう。
口臭の原因はさまざまですが、日々のブラッシングを丁寧に行い清潔にすることが始めの一歩です。自分に合った歯ブラシを選び、行き届かないところは歯間ブラシなども使ってケアをしましょう。
「お口のケアを改善してもなかなか治らない」「いつもと違うニオイがする」などは、別の原因が隠れているかもしれません。歯医者やクリニックの受診も検討しましょう。
[4] これでもう奥歯がドブ臭いとは言わせない!対策をして、お口の健康を維持しよう
奥歯の嫌なニオイの原因は磨き残しなどさまざまです。
まずは日々のお口ケアを見直し、清潔に保つよう心がけましょう。歯ブラシだけでは届かない場所は、フロスや歯間ブラシも使って丁寧に汚れを落としてくださいね。
もし、それだけでも改善が見られなければ別の原因も考えられます。一度、歯医者さんやクリニックで相談してみましょう。
口臭の原因を断ち切り、お口の健康も守りながらスッキリとした気持ちで過ごしましょう!
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