香辛料としてもお馴染み!ローレルの香りの特徴と効能をご紹介

ローレルは月桂樹、ローリエとも呼ばれる植物で、世界中でスパイスとして料理に使用されています。肉や魚の臭みを消し、料理の味に深みを与えるローレルは、ハーブとしても使用されます。すっきりとした甘みのある爽やかな香りで、食欲増進や集中力アップの効果があります。今回はローレルの香りの特徴や効果について紹介します。

2019年02月15日更新

アロマ

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[1]ローレルとは?


ローレルは地中海沿岸を原産とするクスノキ科の植物です。古来より人の生活と馴染みの深い植物のひとつで、ギリシャ神話のアポロンとダフネの物語にも登場します。

アポロンがダフネに恋をした記念に、ダフネが姿を変えたローレルの葉で冠を作り、生涯それを身につけていたという伝説です。その神話に由来して、ローレルはギリシャやローマでは芸術の神であり太陽神であるアポロンの聖樹として扱われていました。

古代ギリシャでは月桂樹の若枝で作った冠を「月桂冠」と呼び、勝利や栄光のシンボルとして優れた芸術家や戦いをおさめた英雄、そしてオリンピックの勝者へと与えられてきました。

月桂樹・ローリエとも呼ばれる

ローレルには、月桂樹やローレルなど、さまざまな呼び方がありますが、これらはすべて同じ植物を指します。月桂樹は和名であり、ローリエはフランス語です。スパイスとして販売されているものは、この名前が商品に付けられていることが多いです。

ローレルは英語で、レシピ本ではこの名前で記されていることがあります。また、ベイリーフという名称でローレルを意味することもありますが、ベイリーフは本来シナモンリーフのことを指す言葉です。

シナモンと言えば樹木の皮をスパイスとして利用するイメージがあるかもしれませんが、インドやアジアの料理ではシナモンリーフが使用されることがあります。ベイリーフと表記されていて、ローレルなのかシナモンなのかわからない場合は、販売元に確認することをおすすめします。

乾燥させた葉は香辛料に

まだ冷蔵庫がない時代、食料を長期間保存することは困難で、肉や魚はすぐに傷んでしまいました。しかし、肉も魚も貴重なため、少々傷んでいても料理に使う必要がありました。そういったときに、臭みを消すために使用されていたのがローレルです。


ローレルが日本で使用されるようになったのは日露戦争後の1905年後ごろといわれています。戦争の勝利を記念してフランスからローレルが持ち込まれたことが広まるきっかけになったそうです。

スパイスとして販売されているものは、ローレルの葉を乾燥させたものです。フレッシュな葉は油分が多く、煮込み料理などに使用すると灰汁と苦みの原因になるため、家庭でローレルを栽培している人は注意しましょう。

[2]ローレルの香りの特徴

ハーブとしてもスパイスとしても使用されるローレルは、フレッシュなものでも乾燥させたものでも香りを楽しむことができます。生のままと乾燥させたものでは香りの引き立ち方にも差があるため、用途によって使い分ける必要があります。

甘くすっきりとした香り

ローレルは、甘くすっきりとした香りの中に、ほのかな苦みを感じることができます。ローレルの香りの主成分はシオネールで、ユーカリの葉やローズマリーにも含まれる成分です。樟脳のようなさわやかな香りが特徴です。

ローレルは常緑樹なので1年中緑の葉をつけていますが、その中でも4月~7月ごろに出る若葉に成分が多く含まれています。精油成分は多く含まれているほど香りが引き立つため、スパイスとして販売されているものは若葉を利用しています。

乾燥させると香りが強くなる

ローレルはフレッシュなものでも乾燥させたものでも、精油成分の含有量に変化がありません。そのため、乾燥させると水分が抜け、青臭い成分が少なくなり、精油成分の香りを強く感じられるようになります。フレッシュなものは灰汁が出やすいということもあるため、スパイスに使用する場合は乾燥させてから使いましょう。

ローレルは家庭でも比較的手軽に栽培できる植物なので、プランターや鉢などで育てているという人もいるかもしれません。ローレルの葉が育ったら、茎ごと収穫してしっかりと水洗いをしてから、十分に水分を拭き取り、風通しの良い日陰で乾燥させましょう。


ローレルの栄養価がもっとも高い状態で維持されるのは収穫後2週間なので、その間に使い切れるように調整して収穫することをおすすめします。乾燥させた葉は、清潔な瓶などに入れて保存してください。保存方法を間違えると、味や香りの劣化が早くなるため注意が必要です。

乾燥したローレルは水分と熱に弱く、直射日光に当たると変色してしまいます。ローレルを入れた瓶は冷暗所に保管するようにしましょう。

[3]ローレルの香りの効果・効能

ローレルの甘くすっきりとした樟脳のような香りは、心にも体にも良い効果をもたらします。また、ハーブとしてだけではなく、スパイスとしてもローレルのアロマは高い効果を発揮します。

集中力を高める


ローレルのすっきりとした香りは、直感力を高め、神経の働きを高める効果があります。そのため、ここ一番で集中したいときなどは、ローレルの精油で芳香浴をすると、集中力がアップするでしょう。

また、直感力を妨げる自己評価の低さや自信のなさをなくしてくれる効果も期待できるため、心が落ち込んだときや、自分に自信がほしいときにもおすすめの香りです。

胃腸の調子を整え、食欲を増進

ローレルの香りには、胃の不調を改善する効果があります。胃液の分泌量を増やして消化吸収を助ける働きがあるため、食欲がないときにローレルの香りを嗅ぐと食欲が増します。

また、胃の調子が良くなることによって、肝臓や腎臓などの他の臓器の働きも改善され、疲労感の解消にも繋がります。

血行を良くして冷え性を改善

ローレルに含まれる香り成分のシネオールには血行を良くする効果があります。これによって、冷え性はもちろん、腹痛など冷えによって悪化しがちなトラブルの解消に役立ちます。

また、ピネンやサビネンという香り成分には炎症を抑えて痛みをやわらげる働きがあり、神経痛や生理痛などの緩和にも役立ちます。身体を温めて、痛みを消してくれるため、女性には特に強い味方になります。

鼻づまりや風邪の症状をやわらげる

ローレルに含まれるシネオールは呼吸器系のトラブルの改善にも役立ちます。咳や痰を鎮め、粘膜を正常に戻し、殺菌する効果があるため、風邪やインフルエンザ、喘息などの症状の緩和に役立ちます。

また、免疫系にも働きかけるので予防にもオススメです。

[4]香辛料としてのローレル

ローレルは肉料理、魚料理、野菜を中心としたあらゆる料理と相性が良く、特に煮込み料理でよく使用されるスパイスです。葉の表面が固いため、調理に使う際は葉を折り曲げたり、少し切れ目を入れると芳香成分が出やすくなり、香りを引き立たせることができます。

また、ローレルは葉のままではなく、パウダーにして使用することもあります。料理によって使い分けることができるため、レシピを見てからタイプを選ぶようにしましょう。

食材の臭みを消し、旨味を引き立てる

ローレルは爽やかな香りで肉類の独特な臭みや魚介類の生臭さを消し、野菜をより深い味わいにする効果があります。シチュー、カレー、ポトフなどの煮込み料理に用いられることが多く、すっきりとした香りが料理にアクセントを加えてくれます。

ローレルは特に、レバーペーストなど内臓を使った肉料理と相性が良いです。
乾燥させたローレルの葉をそのまま加えることも多いですが、パウダーになったものも販売されています。ミートローフやなど、しっかりと食材にローレルの香りを付けたい場合は、パウダーか葉を細かく刻んだものを使いましょう。

マリネやピクルスなどの香りづけにローレルの葉を一緒に使うこともあります。また、ガラムマサラやブーケガルニなど、他のスパイスと組み合わせることで、ローレル独特の香りが緩和され、より口当たりの良い味と香りになります。


ローレルは煮込みすぎると苦みが出るため、その点は注意が必要です。煮込み料理に使う場合は葉の状態のものを使うようにして、香りが十分に出たと感じたら取り出すようにしましょう。

ローレルの栄養素

ローレルは、精油成分が心や体に良い効果をもたらすだけでなく、栄養価も高いスパイスです。まず、ローレルにはビタミンCが多く含まれています。ビタミンCには免疫を強化する働きや、抗ウイルス作用があるため、風邪の予防に役立ちます。

ビタミンCだけでなく、ビタミンAも多く含まれています。ビタミンAは視力の維持に役立つ栄養素です。


また、ローレルにはカリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分、セレン、亜鉛などのミネラルも含まれています。中でもセレンはビタミンEと似た抗酸化作用を持ち、不足すると老化を早めたり、癌になりやすくなるというデメリットがあります。

ローレルには葉酸も含まれています。葉酸はDNAの形成や血液を作る工程において必要とされる栄養素です。

[5]おすすめのローレルの商品

ローレルはスーパーなどのスパイスコーナーで手軽に入手できますが、その他にも精油やハーブ茶など、さまざまなアイテムで香りを楽しむことができます。ローレルの精油は手頃な値段で入手することができます。

風邪の諸症状の緩和にも役立つため、健康に気を遣う人におすすめです。

ベイ(ローレル/月桂樹)精油/生活の木


セルビア産のローレルの葉から抽出したエッセンシャルオイルです。コットンやハンカチに馴染ませて香りを楽しんだり、マグカップに熱湯を入れてオイルを垂らして芳香剤代わりに使っても良いでしょう。

また、アロマディフューザーを使ったり、少量お風呂に入れてバスタイムで心の疲れを癒やすのもおすすめです。


また、ローレルの香りには防虫効果があるため、フレグランススプレーを作って台所や網戸に吹きかけるのも良いです。市販のスプレーボトルに水を入れ、エッセンシャルオイルを数滴垂らすだけで天然の防虫スプレーが完成します。

小さなお子様のいる家で市販の防虫スプレーを使いにくいという人は、ローレルのエッセンシャルオイルで害虫対策をしてみてはいかがでしょうか。

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トルコ産のローレルの葉をハーブティーとして楽しむことができます。集中力をアップしたい仕事中や、勉強のときにおすすめのハーブティーです。

また、冬場は身体を温めてくれるだけでなく、喉や鼻の炎症にも働きかけるので、風邪の引き始めにも有効です。

生理痛や神経痛の緩和にも役立ちます。他にも、食欲不振を解消してくれたり、肌荒れを治す効果も期待できます。ローレルのハーブティーを常備しておくと、心も体も健康的に過ごすことができます。

入れ方は、180ccのお湯にティースプーン1~2杯を入れ、3~5分間蒸らすだけです。

[6]ハーブとしてもスパイスとしても優秀なローレル

ローレルは心と体の健康に役立つ香り成分をたくさん含み、栄養素にも富んだ植物です。その香りは乾燥させることでさらに際立ち、スパイスとしても役立ちます。

古くから、肉や野菜の臭み取りや、薬草としても使用されてきた、神話に登場する聖なる植物は、現代の私たちにとっても身近な存在です。

カレーやポトフなど、煮込み料理を作るときは、ぜひ乾燥したローレルを一枚加えてみてください。味に深みが生まれ、いつもの料理が一層美味しく感じられることでしょう。

☆アロマセラピスト菊池より一言☆
ローレルは、我が家もピクルスやひき肉料理に欠かせないハーブのひとつですが、最近では、サロンでこの精油を入れたブレンドオイルを作りトリートメントする事も多くなりました。家事に育児に忙しい女性が増えていますが、そんな時にこのローレルの優しく甘い香りが疲れた心と身体を解放してくれます。心だけではなく消化器系や痛みなど沢山の働きがありますので、家庭に一本常備しておきたい精油ですね。

※アロマオイル(精油/エッセンシャルオイル)を使う際の注意点
アロマオイルは医薬品ではないため、「治療」できるものではありません。ここに掲載されている内容は精油の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。症状がひどい場合は医療機関を受診することをおすすめいたします。実際にアロマの香りに癒されるという方はたくさんいます。自分の体の状態や気分に合わせて上手に取り入れてくださいね。

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