スキンケアにも効果のある香り「シストローズ」の効果・効能をご紹介

シストローズは地中海沿岸地域を原産とする植物で、「シスタス」「ラブダナム」「ロックローズ」などの別名を持ちます。高さ3mほどの常緑低木で、白い花を付けるのが特徴です。この植物の葉や枝からは、強い香りの香料を採取することができます。今回は、シストローズの香りの特徴、効果や効能について紹介します。

2019年02月18日更新

アロマ

菊池倫子 (アロマセラピスト)監修

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[1]シストローズとは?


シストローズは地中海沿岸地域が原産の芳香植物です。樹脂から非常に強い香りが分泌されます。植物全体は「シストローズ」と呼ばれますが、樹脂は「ラブダナム」と呼び分けられることが多いです。

ラブダナムは特殊な技術や製法を使わなくても採取が可能だったため、古代から芳香剤として使用されていました。「世界最古の天然芳香剤」とも言われています。

古来より香料として使われてきた芳香植物

シストローズは古代から宗教的な儀式や祭に利用されることの多い植物でした。聖書に記されている「没薬」というゴム樹枝は、よく知られるミルラではなく、ラブダナムのこととする説もあります。

また、シストローズの花も聖書に登場します。旧約聖書の歌の中にある「シャンロンのバラ」という記述は、シストローズであるという説があるのです。

シストローズは中世以降、薬用植物として利用されることになります。赤痢やカタル、下痢などの消化器の病気や、月経促進や、皮膚疾患の治療にも使われていました。シストローズの花は「ロックローズ」と呼ばれています。


岩のバラ、砂漠のバラという名前を持ち、暑さや乾燥に強い植物です。荒野でも強く咲き誇る生命力を持った植物ですが、乾燥に強い一方で湿気に弱いという特徴もあります。

ヨーロッパではアロマオイルだけでなく、ガーデニングでも高い人気を集めるシストローズですが、日本では育てるのが難しいため、あまり知名度が高くありません。朝に咲いて午後に散ってしまう、短い命の儚い花です。

[2]シストローズの香り

シストローズの特徴は、甘く強烈な香りです。その香りはジャコウジカから採取されるムスクに近いです。動物保護の観点から、ジャコウジカからムスクを採取することが難しくなっている現在、シストローズは、アンブレットシードと同様、植物性のムスクの香りとして重宝されています。

強烈な甘い香り

シストローズの香りはアンバーグリスに近く、多くの香水にも使用されています。
香りの特徴としては、濃厚で深みのある重量感のある、甘酸っぱい香りです。


香りが強いため、他の香りとブレンドしても、概ねシストローズが基調になってしまいますが、ベルガモットやレモンなどの柑橘系の香りや、イランイランやチュベローズなどのオリエンタル系の香りと相性が良いです。

他の精油をメインに、ほんの少量シストローズをブレンドすることによって、香り全体に深みが生まれます。その点もシストローズの香りの特徴と言えます。

[3]シストローズの効果・効能

心を落ち着かせる

シストローズは古くから瞑想などに用いられてきたこともあり、心を落ち着かせて精神を解放する効果があります。自律神経を安定させるため、ストレスを軽減し、緊張や不安を和らげてくれます。神経の興奮状態を鎮めるため、心を落ち着かせたいときにも有効です。

意識の深い部分に働きかけ、心を癒やす香りとも言われており、落ち込んだ気分を高め、無気力感を改善し、気分をリフレッシュしてくれる働きもあります。また、ストレスが緩和することによって、安眠効果も期待できます。

風邪のケアに

シストローズは古来より薬用植物として活用されてきました。消毒・抗炎症作用があり、咳や気管支炎、鼻づまりなどの風邪の諸症状に効果があります。

また、リンパ系の強壮作用があるとも考えられているため、免疫力を上げる効果も期待できます。風邪の引きはじめの症状を緩和したり、風邪の予防にも効果を発揮してくれます。


神経の緊張を緩める働きによって、血液やリンパ液の循環を良くして身体の冷えを解消します。冷えが解消することにより、身体のこわばりをほぐす効果もあります。そのため、筋肉のこりや関節炎の痛みを和らげる働きもあります。

肩こりに悩まされている人や、関節が痛むという人、また、リウマチを患っている人にも症状の緩和が期待できます。

スキンケアに

シストローズは女性ホルモンの分泌に関わる成分を含むため、ホルモンバランスを整える効果があると考えられています。月経痛や、月経前の精神の乱れや肌荒れなどにも有効とされています。

また、シストローズは薬用植物として皮膚疾患の治療に使われていたこともあり、殺菌・抗菌作用、皮膚再生作用があるといわれています。収斂作用もあるため、ニキビの予防にも役立ちます。


肌の代謝を上げる効果もあり、皮膚の再生を促すことから、アンチエイジング効果や、しわ・たるみの予防改善、また傷跡やニキビ跡、妊娠線のケアにも効果が期待できるでしょう。

[4]おすすめのシストローズの精油

ストレス解消だけでなく、女性のホルモンバランスの改善や、スキンケア効果など、女性にとって嬉しい効果をもつシストローズ。日本ではあまり馴染みのない植物ではありますが、アロマセラピーには非常に効果的な香料です。

エッセンシャルオイルをガーゼに垂らして香りを楽しむ芳香浴で、シストローズの効能を実感しましょう。

シストローズ[ラブダナム/ロックローズ]/生活の木


スペイン原産のシストローズの精油です。ガーゼに垂らして芳香浴に使用するのもおすすめですが、よりスキンケア効果を高めるためには、ボディケアクリームに精油を加えるという使用方法もあります。

精油を市販のクリームに混ぜる場合は、希釈濃度を1%以下にすることを守りましょう。これ以上希釈濃度が高いと、肌への刺激になり、肌トラブルの原因になる可能性が高いためです。

正しい用量を守ってスキンケアにシストローズの精油を取り入れ、肌をより美しく保ちましょう。

[5]シストローズは女性の強い味方

古来より芳香剤、薬用植物として活用されてきたシストローズは、ストレスの軽減、睡眠の改善、ホルモンバランスの改善やスキンケア効果など、女性の生活にとって欠かせない効果を発揮してくれます。シストローズの香りを日常に取り入れることによって、より健康的な毎日を送りましょう。

☆アロマセラピスト菊池より一言☆

パチュリやベチバー同様数少ないベースノートの一つ。動物的な濃厚な香りで、粘度も高い精油になります。もしかしたら好き嫌いが分かれる香りかもしれません…。
しかしながら、アンチエイジングや自律神経を整えるのにとても役に立つ精油なので、一滴から試してみてはいかがでしょうか?


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