直感で選ぶ、心とたましいが求める香り『FUEGUIA 1833(フエギア 1833)』

センセーショナルな日本上陸から早3年。国内の常設店はたった1店舗。それでも既に熱烈なファンを全国に多数抱えている、南米パタゴニア発のフレグランスメゾン『FUEGUIA 1833(フエギア 1833)』私もファンの一人ですが、今回は自らのフエギアデビュー体験談や手持ちの香りの紹介を交えて、フエギア未体験の方にその魅力を語っていきたいと思います!

2019年02月19日更新

香水/フレグランス

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[1]FUEGUIA 1833(フエギア 1833)とは


2010年、ブエノスアイレスで創業した「FUEGUIA 1833(フエギア 1833)」
ブランド名は、英国の自然科学者ダーウィンらの旅に同行したパタゴニアの少女の名前「フエギア・バスケット」と、彼らがフエギアを連れて南米を再訪した「1833年」に由来します。

創業者で調香師のジュリアン・ベデルは、アーティストであり弦楽器製作家、そしてデザイナーでもあるマルチな才能あふれるお方。芸術一家に育った彼は、絵画や音楽が作られる過程を香りにも取り込み、調香を自身の表現手段として選択したのでした。

「FUEGUIA 1833(フエギア 1833)」の日本への上陸は2015年10月。
国内唯一のブティックが「グランドハイアット 東京」1階ロビーにあります。
 

[2]FUEGUIA 1833(フエギア 1833)の香りの特徴

「FUEGUIA 1833(フエギア 1833)」の香りは、ジュリアン・ベデルが愛するパタゴニアの大自然や歴史上の人物、伝統芸術や詩などからインスパイアされて生まれています。

南米各地で採取された希少な植物などを原料に、分析から出荷に至る全工程を自社で手掛ける商品は少量生産制。その時入手可能な原料で作られる、いわば「毎回限定品」のようなオリジナリティの高いフレグランス。
ゆえに同じ名前の製品でも使用される原料の採取時期によって、香りに「ゆらぎ」が生じることさえあります。

ボトルにロットナンバーが刻印されている点も、自分だけの香りという気持ちを高めてくれます。

細部にわたるこだわりとジュリアン・ベデルの鋭い感性から生まれる「FUEGUIA 1833(フエギア 1833)」の香りは、2018年末現在で70種類以上もあり、いずれも独創的な世界観を持ち併せています。

一つ一つのフレグランスに物語があり、まとう人を香りの世界の旅へと連れて行ってくれる・・・。
これが、香水ファンが「FUEGUIA 1833(フエギア1833)」の魅力にとりつかれてしまう大きな要素なのです。

[3]記念すべきフエギアデビュー体験談

私が初めて六本木のお店を訪れたのは、2016年春のこと。フエギアが日本に上陸してから半年ほど経ったころでした。
以前、他のブランドでお世話になった顔なじみのスタッフさんがフエギアで働き始めたということもあり、その方へのご挨拶がてら立ち寄りました。

照明が落とされたシックな店内は、まるでバーのような雰囲気。
でも目の前には見たことのない香りがずらりと並んでいて、早く嗅ぎたくてワクワク♪

テーブルに置かれた香水ボトルには、なぜかフラスコが被せられていました。
何だろう?と思って聞いたら、香りを試す時はムエットの代わりにフラスコを直接嗅ぐんです!
フラスコ片手に、皆さんあっちでクンクン、こっちでクンクン・・・。
これは他の香水店ではなかなか見かけない光景で斬新でした。

香水の名前はほとんどスペイン語、しかも説明書きなどもないので詳細は不明。
でも後に、ここではそんな詳細は不要だと知ることになります。

気の向くままにフラスコを香っていく中で、ハッと心に響く香りと出会いました。
それは「Misiones(ミシオネス)」という名前で、ひとふきした瞬間、目の前に世界が開けるような鮮やかさと同時に、安らかな神聖さが感じられる心惹かれる香りでした。

フエギアの香りはいくつかのコレクションに分かれていて、「Misiones(ミシオネス)」は南米特有の風土を表した「DESTINOS COLLECTION」の一つ。
スタッフさんの話によると、イグアスの滝に落ちる夕陽をイメージして作られたとのことでした。
また「Misiones(ミシオネス)」はアルゼンチンの州の名前でもあり、かつてイエズス会系教会のゆかりの地でもあった場所とのこと。だから少し厳かな雰囲気もあるのかなと思いました。

フランキンセンスを中心にナツメグとレモンがアクセントになった香りは、はかなくゆらめく甘い煙と力強い水しぶきという、相反する光景が想起される不思議な香りでした。

実は当時、私は職場の環境が変わって毎日が落ち着かず、やや疲れていた時期でした。
そんな中、「Misiones(ミシオネス)」を嗅いでふっと心が軽くなったこともあり「この香りをまとってぐっすり眠りたい・・・」と、30mLサイズのオードパルファンを買って帰ったのです。
(現在 オードパルファンはなくなり、全てパルファンに変更されています)
 

当時のボックスが美しくて感動!横から紐を引っ張って引き出して開けるタイプでした。
(注:現在このボックスはなくなっています)

 

中を開けてもオシャレ♪
ボトルが地図の描かれた紙で包まれていて、開けるのが楽しくなります。

 

シンプルな佇まいに手書きのラベルがオリジナリティ溢れていて素敵。
(注:現在主流のパルファンボトルでは刻印に変更されています)

 

商品が入れられたショッパーの内側には南米の地図が描かれていました。
こんな所にも遊び心が感じられて、手に取った人にワクワクが伝わるよう設計されているのが心憎い!

普段は衝動買いをしない方なのですが、これは絶対買って帰らないと・・・。と思った不思議な香り、「Misiones(ミシオネス)」との出会い。
これが私のフエギアデビューでした。

[4]そして増え続けていくフエギアコレクション

2016年春に「Misiones(ミシオネス)」との出会いから始まったフエギアとのお付き合いですが、その後もふらりと訪れては、私のフエギアコレクションが増え続けています。
不思議なことに、フエギアを訪れる時はいつもちょっと疲れている時が多い私です(笑)。訪れるたびに、心に響く香りと出会い元気をもらっています。

Ambar de los Andes(アンバー デ ロス アンデス)

「Misiones(ミシオネス)」の購入から1年以上も経過した頃、私にとって運命的な2本目の香り「Ambar de los Andes(アンバー デ ロス アンデス)」と出会いました。
「Misiones(ミシオネス)」と同じ「DESTINOS COLLECTION」の一つで、フエギアの日本上陸1周年記念の際に生まれた比較的新しい香りです。

第一印象は、深い静かな木の香り。
だけど渋いウッディ系ではなく、透明感があって甘い蜜のような香りもして、「瑞々しいウッディ」と思った不思議な香りでした。
イメージとして頭によぎった風景は、北海道で見た「神の子池」の、エメラルドグリーンの池の底に横たわる木の幹。


出典 kiyosatokankou.com/kaminokoike.html

こんなにも透明感あふれるナチュラルなウッディというのが珍しく、一体どんなイメージで作られたのかを聞くと、アンデスの秘境の洞窟から見つかった太古の樹木とそこに降る雪をイメージした香りとのことでした。

「Ambar de los Andes(アンバー デ ロス アンデス)」は直訳すると「アンデスの琥珀」という意味。
琥珀も長い時を経て出来上がる貴重なもの。そうした悠久の時と雪の儚さを描いたという点も魅力的な物語に感じられました。

ひと言で言えば神秘的な深い香りなのですが、「Misiones(ミシオネス)」の神々しい光に浄化されるような神秘さではなく、ゆったりしっとり、でも軽やかというのが何度嗅いでも不思議で、心に響いたのでした。

ちなみにフエギアでは、原料の入荷時の価格に合わせた時価制をとっていて、商品の値段がそれぞれ変わります(同じ香りでも、その時の生産数や使われる香料によって値段が変わります)。
年に3~4回の見直しがあるようですが、「Ambar de los Andes(アンバー デ ロス アンデス)」の核となる香料は、アガーウッド、サンダルウッド、ジャスミンと、香料としても高価なものばかり。
なので、当時展開されていた香りの中でも1、2を争う高価な製品で、お会計の時にビックリしたといういわくつきです(笑)。

Tagore(タゴーレ)

フエギア3本目の香りは、「Tagore(タゴーレ)」という香り。
「Ambar de los Andes(アンバー デ ロス アンデス)」と出会った際にも気になっていた香りで、2本目から3本目に至る期間はおよそ半年と、前回よりスパンが短くなっています(そしてここからは、常に半年ペースになっていきます 笑)。

「Tagore(タゴーレ)」は、フラスコで嗅いだ時、ハーバルでスパイシー、フレッシュな香りが気に入ったのですがスタッフさんに香りの物語を聞くと、“ラビンドラナート・タゴール”というインド人の詩人の名前が由来で、彼とアルゼンチン女性との秘めた恋の囁き=ラブレターをイメージしている、とってもロマンティックな香りなのだとか。

スプレーした瞬間は「なんてすがすがしく清らかな香りなんだろう!」と感動しました。しかし、肌にのせてしばらくすると、スパイシーになったり甘くなったり、また爽やかになったり、時に男性っぽく凛々しくなったかと思うと、今度は女性らしい滑らかさが出てきたり・・・。
あちこちに香りがゆらいで、そのゆらぎの中に身を委ねるのが心地よいという印象に変わりました。

核となっているのは、カルダモン、アンブレット、コリアンダー。
夏につけるとクールな強さが際立ちますが、秋冬につけると柔らかさが増すという、季節によって香り立ちの印象が変わる不思議な香りです。

「Tagore(タゴーレ)」は、人生を「記憶に残る冒険」へと昇華させた偉大な人物に敬意を表して作られた「PERSONAJES COLLECTION」の一つです。

Chamber(チェンバー)

コレクション4本目となったのは「Chamber(チェンバー)」
調香師ジュリアン・ベデルが様々なアーティストなどとの出会いによって生まれた「SPECIAL PROJECTS」というカテゴリーに分類される香りです。

最初すすめられて嗅いだ瞬間は、ひんやり冷たく硬い石のようなものを感じました。
そのひんやりした感触が癒されるようで心が鎮まり、なのに鼓舞してくれるようでもあって、何とも不思議な気持ちに・・・。
私がこの香りから思い描いた光景は「鍾乳洞」。
ひんやりしつつみずみずしい。硬いようでいて、そよそよとグリーン感も感じる香り。

その硬さや冷たさの正体を知りたくて更に話を伺うと、「Chamber(チェンバー)」は、調香師ジュリアンの知人が経営するNYのギャラリーから依頼された香りがオリジナルで、大理石のイメージも持って創られている香りとのこと。
だからひんやり硬かったのか!と妙に納得しました。

アルゼンチン特有の植物「バルバ・デ・ビエホ」や湖底のクレイ、「マテ」の香料が使われたユニークな仕上がりで、「ナチュラルな香り」という言葉で片付けるには軽すぎる、「プリミティブな香り」と言うのがしっくり来るイメージでした。

「Chamber(チェンバー)は、気分を揚げる香りではなくニュートラルな状態に戻る為の香り」とは、スタッフさんの言葉。
いいことも悪いことも全部引き取って、すっと感情をリセットさせてくれる香りは、お守り代わりに持ちたい一品になりました。

Ett Hem(エット ヘム)

そしてつい最近、5本目をお迎えしました!「Ett Hem(エット ヘム)」という香りです。
こちらも「Chamber(チェンバー)」と同様、「SPECIAL PROJECTS」の中の一つ。

店舗に訪れた日はとても寒かったせいか、私が気になった香りはソフトで優しい木の香りが多かったのですが、中でもじわじわとその香りの良さを一番体感できたのが「Ett Hem(エット ヘム)」でした。

香りを選ぶ際に気を付けたいのは、つけたての香りよりも時間が経つにつれて変化していくその後の香りが好きかどうか。
何故なら、出だしの香りはほんの数分顔を出すだけでも、その後に現れる香りは数時間持続して、その人の肌と馴染んで余韻を残すものだからです。
いくつか迷った中で、「Ett Hem(エット ヘム)」は出だしこそあまりピンと来なかったのですが、後に続く香りが心地よくホッと出来て、ずっとまとっていたい香りに感じたのでした。

核となる香料は、ブラックペッパー、シダーウッド、サンダルウッドなどですが、トップは少しメタリックな印象を持つハーバルグリーンに感じました。
その後ウッディ調の香りへ移行しますが、高貴な木ではなく、ほのかな木々のぬくもりの中に煌きがあるような、薪が燃える香ばしさが感じられるような香り・・・。一言で言うと「あたたかい香り」です。

「Ett Hem(エット ヘム)」とは「アットホーム」という意味で、ジュリアン・ベデルが好んで利用するスウェーデンのホテルの名前なのだそう。
言われてみれば、スモーキーでスパイシーな香りは暖炉を連想させますし、穏やかなぬくもりのある香りはまるでクリスマスの家々から見える明かりを思わせ、アットホームな印象があります。

優しく穏やかな香り立ち、だけど確実に肌の温度を上げてくれるような毛布や温泉みたいな癒し系の香りは、この冬、メイン使いの香水になりそうです♪

[5]フエギアの勢いがとまらない!?


出典 fueguia.jp/news

「FUEGUIA 1833(フエギア 1833)」の製品は日本だと六本木でしか手に入らず、出会う機会がない方も多いかもしれません。

しかし、香り初心者もマニアもそれぞれの視点で楽しめて、各人の持つ情景や感覚、感情が香りの物語とリンクする面白さがあります。きっと、あなた好みの一本が見つかるでしょう。
また、香る季節やタイミングによって印象が変わったり、つけたくなる香りが異なったりするのも、フエギアのフレグランスの面白いところでもあります。

最近では、フェロモンと似た構造の“香りのない分子”を使った「MUSKARA COLLECTION(ムスカラコレクション)」や、南米の伝統療法に使用される植物に着目した「TONICO COLLECTION(トニココレクション)」、抗菌効果を持つ原料を用いた、服に着させる生地専用のフレグランス「TEXTILE COLLECTION(テキスタイルコレクション)」を発表するなど、アグレッシブに香水業界の革命児として躍進する「FUEGUIA 1833(フエギア 1833)」。今後ますます目が離せません!

[6]あなただけの運命の1本を見つけて♡

私はフエギアの香りと向き合う時、何故か「たましい」というキーワードが頭に浮かびます。
「たましいを揺さぶる香り」「たましいを浄化する香り」「たましいが求める香り」・・・。
それはひとえに、パタゴニアの雄大な大地がもたらす植物の恵みを、一人の人間としてその香りのエキスに感じ取っているせいなのかもしれません。

皆さんも「FUEGUIA 1833(フエギア 1833)」の香りの物語の世界へと旅に出て、心とたましいに響く運命の一本をぜひ見つけてください!

>>公式ホームページはこちら

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