【医師監修】体臭の原因は汗?病気?ニオイの原因とチェック法・対策法について

自分では気づきにくい体臭。知らないうちに周囲に迷惑をかけているかもしれません。体臭の原因は人によって異なりますが、適切な対策をすることで抑えられる場合も十分にあります。ここでは、体臭のメカニズムから体臭の原因、対策方法などをまとめて解説しています。

2018年12月10日更新

ニオイ/体臭対策

山下 真理子 (美容皮膚科医)

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[1] 女性も気になる「体臭」

体臭はなかなか自分では気づきにくく、また、他人の体臭も指摘しにくいものです。そのため、自分では気づかずに体臭を放ち、周囲に不快な思いをさせている可能性も。体臭があまりにひどいと、恋愛や社会人生活に支障をきたしてしまうこともあります。

体臭が気になるのであればすぐに対処したいところですが、体臭にもさまざまな原因があります。体臭のメカニズムや原因を知って、適切な対策を行いましょう。

体臭というと男性のイメージが強いですが、女性特有の体臭もあります。特に生理中などは、周囲ににおっていないか気になる方も多いでしょう。実際、どのくらいの女性が体臭を気にしているのでしょうか。

自分の体臭が気になる女性は多い

ヒューマグループがHPで公表しているアンケート結果によると、「自分の体臭が気になる」という女性は64.7%(とても気になる:19.2%、まあ気になる:45.5%)。男性が60.5%ですから、体臭の気になり方は男性とほぼ変わらないと言えます。
特に女性の場合は普段から男性よりも身ぎれいにしているイメージが強いため、体臭が臭いとそれだけでイメージダウンになりかねません。

参考文献:ヒューマングループアンケート

自分の体臭をチェックするときのポイント

人間の嗅覚には「順応しやすい」という特徴があります。順応とは、同じニオイを嗅ぎ続けているとそのニオイを感じなくなるというもの。つまり、ニオイに慣れてしまうということです。周囲の人が不快に感じるニオイでも本人が気づかないのは、この順応のためと考えられます。

そのため、自分のニオイをチェックするときは体を直接嗅ぐのではなく、ニオイを体から離して客観的に感じとれるようにします。具体的には以下のようなチェック方法がおすすめです。

・着用していた洋服のニオイをチェックする


1日着ていたTシャツやインナーなどのニオイを嗅いでチェックする方法です。とはいえ、鼻がニオイに慣れてしまっているため、チェックする際はいったんシャワーを浴びて体のニオイを落とし、鼻をリセットしてから嗅ぐとよいでしょう。洋服をビニール袋に入れた状態で嗅ぐと、よりニオイがわかりやすいです。

・ラップやティッシュにニオイを移してチェックする

わきなどニオイが強く出る部位にラップのフィルムやティッシュをこすりつけて、そのニオイをチェックする方法です。ティッシュは香りつきのものだとニオイがわかりづらいので無香のものを使用してください。

・寝具のニオイをチェックする

加齢臭や頭のニオイが気になる場合は、枕のニオイをチェックしてみましょう。ニオイを嗅ぐ前はシャワーを浴びて鼻を順応から解きリセットするのがおすすめです。

[2] 一般的な体臭の原因とメカニズム

体臭の原因にはさまざまなものがありますが、基本的には汗と皮脂がニオイのもととなっています。ニオイが発生するメカニズムを解説します。

汗や皮脂に雑菌がプラスされて体臭が発生する

人間の皮膚には、「皮脂腺」と「汗腺」があり、それぞれ皮脂と汗を分泌しています。また、皮膚には常に雑菌が存在しており、これを皮膚常在菌と呼びます。
皮脂や汗は、分泌された当初はほとんどニオイがありません。

しかし、時間が経過して皮膚常在菌と混じり合って皮膚常在菌が作用すると、皮脂や汗に含まれる成分が分解・酸化してニオイのするガスが発生します。このガスを周囲が「体臭」として感じるというわけです。体臭のもととなる成分には実に多くの種類があり、その数は数百以上とされています。

汗の成分によってニオイは異なる

体臭とひとくちに言っても、ニオイが強いものから弱いものまでさまざまです。ニオイが異なる理由のひとつに、汗に含まれる成分の違いがあります。
汗を分泌する汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」があり、それぞれ汗の成分が異なります。

エクリン腺から出る汗はエクリン汗と呼ばれ、汗のほとんどは水分です。分泌された直後は無臭のため、こまめに汗を拭きとっていれば問題ありません。時間が経って雑菌が作用するとニオイが発生します。


アポクリン腺から出るアポクリン汗は、いわゆる「わきが」のニオイのもととなります。アポクリン汗にはタンパク質や脂質といった強いニオイのもとになる成分が含まれていて、皮脂と混ざって雑菌が繁殖することであの独特なニオイが発生します。
以下で、エクリン汗とアポクリン汗の特徴を紹介します。

<エクリン汗>

含有成分:99%は水、そのほかカリウム、カルシウム、塩化ナトリウム、アミノ酸、乳酸など
分泌部位:全身に分泌するが、特に手のひら、足裏
特徴:体温上昇や緊張にともない分泌される。さらさらとしていて分泌直後は無臭。

<アポクリン汗>

含有成分:水のほか、タンパク質、脂質、コレステロール、脂肪酸など独特のニオイのもととなる成分を多く含む
分泌部位:わきの下や性器周り
特徴:ベタベタしていて乳白色や黄色っぽく見える。エクリン汗より量が多く出やすい。わきがのニオイのもととなる。

[3] 体臭の種類にはどんなものがある?

一般的に「汗臭い」といわれる汗臭や中高年になると発生する加齢臭など、体臭の種類と特徴を紹介します。

汗のニオイ

ここで言う汗のニオイは、上のブロックでも解説したエクリン汗腺から分泌される汗に雑菌が作用することによって発生するニオイを言います。
人間の全体の汗腺の数は300~400万個とされており、エクリン汗腺の数は日本人では平均で300万個とされています。そして、そこから分泌される汗は1日700ml~10Lとも言われています。

そう聞くと、強烈な汗のニオイを発するのでは?と思うかもしれませんが、エクリン汗腺から分泌される汗の成分のうち99%は水のため、通常はそれほどニオイは強くありません。ただし、足の裏のエクリン腺から汗が分泌されると靴や靴下で密閉されて蒸れるため強く臭うことがあります。

わきが臭

わきがは、わきの下や陰部から特有のニオイが発生する体質のことを言います。ニオイの表現の仕方はさまざまで「玉ねぎのようなツンとしたニオイ」といったものから「鉛筆の芯のようなニオイ」などと言われることもあります。
日本人の場合10人に1人がわきが体質といわれており、決して珍しくはありません。

<わきが臭が発生するメカニズム>

わきがはアポクリン汗腺から分泌されるアポクリン汗が原因となってニオイが発生します。アポクリン汗自体にはニオイはないのですが、アポクリン汗が皮膚常在菌に分解されることでニオイが発生します。

アポクリン汗腺がどのくらい体に存在するかは人により異なり、アポクリン汗腺の量が多ければわきが体質と言えます。わきが体質は遺伝し、片親がわきがであれば子どもがわきがになる確率は50%、両親がわきがであれば80%の確率で遺伝するとされています。

<わきが臭の対処法>


肉類や乳製品などの動物性タンパク質や脂質をとり過ぎるとアポクリン汗腺が刺激されて働きが活発になり、ニオイが強くなりやすいとされています。動物性タンパク質を普段から多くとりがちな人は、食事内容を見直してみましょう。

ニンニクやにらなど香りが強い食材もニオイを強くする原因になります。欧米人にわきが体質が多いのも食生活が影響していると考えられており、食事の見直しはわきが対策の重要なポイントと言えます。

また、菌が作用する前にアポクリン汗にを取り除くのも有効です。汗をかいたらこまめにタオルやウェットシートで汗を拭きとりましょう。

<わきがの治療>

過度のわきがは保険適応のもと治療することができます。また、保険適応外のわきが治療も数多くあります。大きくは「手術」か「手術以外の治療」に分けることができます。もっとも効果が高いとされるのは「剪除法(せんじょほう)」という手術で、わきを切開して皮膚を裏返し、アポクリン汗腺をひとつひとつ除去していくというものです。
手術以外の治療法では、レーザー治療や電気凝固法、ボトックス注射などがあります。

加齢臭


中高年特有とされる体臭で、枯草のようなニオイが特徴です。一般的に「加齢臭=おじさん」、というイメージがありますが、男性だけに発生するニオイというわけでなく、女性でも加齢臭が出ることがあります。

<加齢臭が発生するメカニズム>

加齢臭のメカニズムは、わきがのメカニズムと異なります。
汗臭やわきが臭の主なニオイのもととなるのは汗腺から分泌される汗ですが、加齢臭は皮脂がニオイの根源になります。皮脂腺から分泌される皮脂には「パルミトレイン酸」という脂肪酸が含まれていますが、このパルミトレイン酸は歳を重ねるごとにその含有量が増加します。

皮脂が分泌されて空気に触れると空気の酸素によって皮脂は酸化し、同時にパルミトレイン酸も酸化します。酸化したパルミトレイン酸は2-ノネナールという成分に変化し、これが加齢臭のニオイのもととなります。

<加齢臭の対処法>

加齢臭の主原因は皮脂の脂肪酸であるため、脂肪酸の分泌を抑えることがポイントになります。それには、まず食生活を見直すことが大切。脂肪分の多い油やお菓子は控え、野菜など脂肪分の少ない食べ物を中心とした食事をとるようにしましょう。

また、ストレスは脂質を酸化させる活性酸素の発生を促すとされています。ストレスを上手に発散し、できるだけストレスを溜めない生活を心がけましょう。

病気が原因となるニオイ

なんらかの病気が影響して体臭が強くなることもあります。病気によってニオイの強さや特徴は異なります。体臭を強くする病気の例としては以下のようなものがあります。(以下で紹介する病気はあくまで一例で、体臭の原因となる病気はこれに限りません。女性に多い便秘も体臭の原因となることがあります。)

<糖尿病>

糖尿病では、糖の代わりのエネルギー源として中性脂肪が燃焼されますが、その際に「ケトン体」という物質が発生します。このケトン体を含んだ血液が全身を巡るうちに体臭が発生します。ケトン体による体臭は「ケトン臭」と呼ばれ、果物が腐ったような甘酸っぱいニオイが特徴です。

<甲状腺機能亢進症>


甲状腺機能亢進症は、喉仏の下にある甲状腺が過剰に働き、甲状腺ホルモンというホルモンの分泌量が異常に増えてしまう病気です。この甲状腺ホルモンには新陳代謝を活発にする作用があるため、甲状腺ホルモン亢進症になると基礎代謝が高まり汗や皮脂の分泌量が多くなります。その結果、体臭が強くなることがあります。
甲状腺機能亢進症が、男性よりも女性に多く発症が見られます。

<肝臓の病気>

肝臓の働きのひとつに、食べた食べ物のニオイ成分の分解があります。ニオイが強い食べ物はさまざまなありますが、それを体に入れてもニオイが体臭となって出てこないのは、この肝臓の働きがあるからです。ところが、肝臓の病気などで肝機能が低下すると、ニオイ成分を十分分解しきれなくなります。すると、体に残ったニオイ成分が血液とともに全身を巡り体臭として出てしまうことがあります。肝機能低下による体臭は「ドブのようなニオイ」と言われます。

<胃の病気>

胃炎や胃潰瘍などにより胃腸の機能が低下すると消化不良を起こしやすくなります。すると、消化しきれない食べ物が胃の中に留まり、胃酸によって発酵されて腐ったようなニオイを放つニオイ物質が発生します。このニオイ物質が血液の中に入り込み、体臭として放たれます。

[4] 女性ホルモンも関係する!女性特有のニオイとは?

わきがや加齢臭は男女関係なく発生するニオイですが、女性特有の原因によって発生するニオイもあります。

<デリケートゾーンのニオイ>

女性ホルモンは汗腺や皮脂腺の働きをコントロールする作用もあり、生理前などは女性ホルモンの影響によって汗や皮脂が分泌されやすくなります。加えて生理中はナプキンなどでデリケートゾーンが蒸れやすく、雑菌も繁殖しやすいためにニオイが出やすくなります。

<貧血により発生するニオイ>

貧血気味の女性は多く、特に妊娠中などは貧血になりやすい状態です。貧血で体が酸素不足になると、汗を出すエネルギーも足りなくなって別のエネルギーが燃焼されるのですが、そのとき、乳酸という燃えカスが生み出されます。乳酸が汗の中に増えると、それにともなってアンモニアも増加するため、ニオイが強くなりやすくなるのです。

<ダイエットにより発生するニオイ>

糖質制限などのダイエットで体内の糖分が不足すると、糖の代わりのエネルギー源として中性脂肪が分解されます。これによりダイエット効果も期待できますが、中性脂肪が分解される際の副産物として生まれるケトン体という物質はニオイのもととなり、ケトン臭が血液に入って全身を巡ることで、甘酸っぱい独特のニオイが体臭として現れることがあります。


女性は特に過度なダイエットに走りがち。極端な食事制限ではなく、バランスのよい食事と運動で健康的なダイエットを心がけましょう。

<更年期により発生するニオイ>

女性ホルモンの減少によってさまざまな症状が現れる更年期障害。更年期障害は一般的に40代半ばから起こりやすいとされていますが、最近では30代で起こる若年性更年期障害も増えています。更年期障害のよく見られる症状としてのぼせやほてり、発汗があり、汗の分泌量が増えることで体臭も出やすくなります。

[5] 体臭対策・予防の基本

どんなに服装やメイクに気を遣っても、体臭が臭いだけでイメージは悪くなってしまいます。ニオイも身だしなみのひとつ。汗をかきやすい夏場はもちろん、一年通して体臭対策はしっかり行いたいものです。ここでは、基本となる体臭対策を4つ紹介します。

清潔を保つ

皮脂や垢が体に残っていると雑菌が繁殖してニオイが発生します。毎日の入浴で皮脂や垢をしっかり落とし、清潔を保ちましょう。ただし、しっかり落としきりたいからと強くこするように洗うのはNG。肌には皮脂や垢を食べてくれる表皮ブドウ菌という菌が常在してニオイが発生するのを防いでくれているのですが、強くこするとこの菌まで死んでしまい逆効果になってしまいます。

体を洗うときは石鹸をよく泡立ててやさしく洗うのがポイントです。わきの下やひざ裏、足の指の間など汚れが溜まりやすい部分は特に丁寧に洗いましょう。


石鹸やボディソープは殺菌作用のある成分が配合されているものを選ぶのがおすすめ。肌が弱い人は低刺激の弱酸性のものでもよいでしょう。低刺激でも殺菌成分が配合されていれば十分清潔にできます。石鹸やボディソープはすすぎ残しがないようしっかり洗い流してください。

汗対策の徹底

汗の放置も体臭の原因になります。汗を体に残さないよう汗対策を徹底しましょう。汗が出ているな、と感じたらこまめに拭きとるようにします。乾いたタオルで拭くのでもよいですが、濡れタオルやウェットシートであれば汗と一緒に皮脂も拭きとれるのでより効果が期待できます。

汗が洋服に染み込むと雑菌が繁殖しやすく、体の汗を拭きとっても洋服からニオイが発生してしまうことがあります。わき汗パッドなどを利用して洋服への染み込みも防ぎましょう。もちろん、発汗そのものを抑える対策も大切です。制汗剤などで汗が出るのを抑えましょう。

生活習慣の見直し

一見関係の無いように見えるニオイと生活習慣ですが、実は生活習慣によって汗や皮脂の成分が変化し、ニオイが強くなることがあります。ニオイ対策のために見直すポイントを紹介します。

<食生活>

脂肪や動物性タンパク質の多い食事を好む人は要注意。脂肪は汗に含まれる脂肪酸を増やし、動物性タンパク質はアンモニアや硫化水素を増やします。これらは分解されるとニオイを発生します。肉類や乳製品など脂肪やタンパク質の多い食べ物はとり過ぎないように気をつけましょう。

<運動>

汗を放置しているとニオイのもととなりますが、運動不足で汗をかかない生活をしている人も注意が必要です。汗をかかないと汗腺の働きが悪くなり汗の質も悪化してしまうとされています。特に近年はエアコンがきいている場所が多く、夏場でもあまり汗をかかない人もいます。

運動する機会もなく汗をかくことが少ないのであれば、ウォーキングなど適度な運動を生活の中にとり入れて定期的に汗をかくようにしましょう。

<ストレス>

体はストレスを感じると「男性ホルモン」や「アドレナリン」、「副腎皮質ホルモン」といったホルモンが大量に分泌されます。これらのホルモンは皮脂腺を刺激して、ニオイ発生のもととなる皮脂の分泌を促します。

また、ストレスが溜まると胃の機能にも影響します。胃の機能が低下すると消化不良を起こし、胃の中に食べ物が溜まって発酵し、体臭の原因となります。自分なりのストレスの発散方法を見つけてストレスが溜まらないように気をつけましょう。

<喫煙>

喫煙によって口が臭くなる、というイメージをもつ人は多いでしょう。それだけでなく、喫煙は体臭にも影響します。タバコに含まれるニコチンには脳にある体温調整を司る神経を刺激する作用があり、それによってエクリン汗腺からの汗の分泌量が増加します。

それだけでなく、ニコチン自体が血液の中に入り込んで全身をめぐり、汗と一緒にタバコのニオイが体の外に出てしまうこともあります。

病気が原因の場合は適切な治療を

糖尿病、甲状腺機能亢進症などなんらかの病気が原因で体臭が強く出てしまっている場合は、おおもととなる病気の治療が必要です。治療の際に体臭についても医師に相談してみましょう。

現在治療中の病気がなくても、毎日清潔を保ち生活習慣も気をつけているにもかかわらず強い体臭がる場合はなんらかの病気が隠れている可能性があります。体臭に関する悩みを相談できる専門外来もあるので、一度受診してみてもよいでしょう。

[6] 気になる部位別の体臭対策

特にニオイが気になる部位がわかっている場合は、その部位に適した対策を行いましょう。ここでは、特に気になる人が多い4つの部位の適切な対策法を紹介します。

わきのニオイ対策

・わき汗をこまめに拭きとる

わき汗を放置しないことが大切です。雑菌が繁殖する前に汗を拭きとる必要があります。外出先でもこまめに汗を拭きとることができるようウェットシートなどを常に持ち歩きましょう。拭きとる際はゴシゴシ擦らないように注意。強く擦ると摩擦の刺激で汗腺が傷んでしまいます。

トントンと軽くあてるようにして拭きとりましょう。肌が丈夫な人は殺菌作用のある消毒用のアルコールを薄めたものをコットンなどに染み込ませて拭くのもおすすめです。

・わき汗パッド

わきに汗用パッドなどをあてるのも汗を吸い込ませるという点で効果が期待できます。洋服に汗が染み込むのを予防するのにもよいでしょう。

・洋服はこまめに洗濯する

汗をかくことが多いわきの下。洋服に染み込んだ汗を放置しておくと雑菌が繁殖しやすくなり、それを再び着ることでさらにまた雑菌が増えてしまいます。肌に直接触れる下着やシャツなどはその日のうちに必ず洗うようにしましょう。

頭のニオイ対策

・しっかり洗髪する

頭のニオイの原因は頭皮や髪に溜まった皮脂。また、喫煙する人はタバコのニオイが髪に移ってしまうこともあります。頭のニオイ対策の基本はきちんと洗髪すること。洗髪の際は髪だけでなく頭皮をマッサージするように洗うことを意識しましょう。すすぎはしっかりと。ぬめりがなくなるまでよく洗い流してください。


頭のニオイ対策に重要となる洗髪ですが、1日に何回も頭を洗うのはよくありません。洗いすぎて必要な皮脂まで落ちてしまうと、肌がうるおいを保とうと余計に皮脂を分泌し、かえって逆効果になってしまいます。

・洗髪後はしっかり乾かす

洗髪後濡れた髪を乾かさずにそのままにしておくと雑菌が繁殖しやすくなります。洗髪後はまずタオルドライをし、その後はドライヤーで乾かしましょう。ポイントは髪だけでなく頭皮までしっかり乾かすこと。ただし、温風を長時間あて過ぎると髪が傷んでしまうので、温風と冷風を交互に使って乾かしましょう。

・整髪料の選び方を工夫する

朝、整髪料をつけて髪をセットしてから出掛けるという人も多いでしょう。頭のニオイが気になるのであれば整髪料の選び方にも工夫が必要。ポマードやリキッド系の整髪料は油分が多いため避けた方がよいでしょう。

足のニオイ対策

・通気性のよい靴や靴下を履く

足のニオイのそもそもの原因はエクリン汗と皮脂が混ざって雑菌が繁殖することですが、足の蒸れによってニオイが強く出てしまうことがあります。蒸れを防ぐには、通気性のよい靴や靴下を選ぶことが大切。靴下であれば、綿100%のものでなく、綿とウールやシルクなどとの混紡製品がおすすめ。綿100%の靴下は汗の発散性があまりよくなく、蒸れやすいです。合皮やゴム素材の靴も蒸れやすいので避けた方が無難です。

・靴のお手入れをする

靴も雑菌が繁殖しやすいため、靴のお手入れや靴の履き方の工夫をしましょう。
普段使いできる靴は2~3足用意し、毎日ローテーションして履くようにします。履かない日は風通しのよい場所で陰干ししましょう。

脱臭剤や消臭効果のあるインソールといったアイテムを利用するのもおすすめです。インソールは汗も吸いとるので一石二鳥。ただし、インソールもずっと同じものを使用しているとニオイのもととなるので靴同様にローテーションして使用しましょう。

・重曹を溶かしたお湯で足湯をする

重曹をお湯に溶かし、そこに足を浸す方法です。重曹には足のニオイのもととなる物質を中和する作用があるため、ニオイの軽減に効果が期待できます。

まず、大きめのペットボトルなどの容器を用意し、お湯を入れます。お湯と重曹の割合としては、お湯1リットルに重曹大さじ3杯程度です。入れたら蓋をし、きちんと混ざるようよく振ります。そのお湯を洗面器に移し、足を10~15分程浸けます。重曹足湯はできれば毎日行いましょう。

重曹は粉末状で販売されており、スーパーなどで購入できます。ただし、掃除用の重曹だと肌に刺激が強すぎる場合があります。購入前に、書かれている使用上の注意点や使用用途を確認し、肌に使用しても問題ないか確認してください。

デリケートゾーンのニオイ対策

・丁寧に正しく洗う

デリケートゾーンは構造が複雑であるため、シャワーで流しただけでは汚れがとりきれません。さらに、垢や尿、おりものなのがこびりついているためしっかりと洗う必要があります。

デリケートゾーンを洗う際は陰毛、陰核、性器部分、会陰部分、肛門の順に洗っていきます。皮膚が薄いため、ボディソープを十分に泡立て指の腹でやさしく洗ってください。特に大陰唇と小陰唇の間は汚れが溜まりやすい部分なので意識してしっかり洗うようにしましょう。

・おりものシートを使用する

下着についたおりものを長時間放置しておくと雑菌が繁殖してニオイが出やすくなります。おりものシートを利用して下着におりものがつくのを防ぎましょう。もちろん、おりものシート自体もこまめに取り換えるようにしてください。

・通気性のよい下着や洋服を着る

下着やパンツの通気性が悪いと蒸れて雑菌が繁殖したりニオイがこもったりしやすくなります。できるだけ通気性のよいものを身に着けましょう。

[7] 食事の見直しで体臭対策

食事はさまざまな部分で体臭に影響します。食生活に気をつけることで体臭予防が可能です。体臭と食事の関係や、注意したい食べ物、おすすめの食べ物を紹介します。

体臭と食事の関係

体臭は、体から分泌された汗や皮脂に雑菌が作用することで発生します。つまり、皮脂の分泌量が多ければそれだけニオイのリスクも高くなるということ。そして、分泌される汗や皮脂の量は食事内容によっても変わってきます。

また、ニオイの強い食べ物はそのニオイ成分が血液内にとり込まれて皮膚から排出され、体臭となって放出されることがあります。欧米人が日本人に比べ体臭が強い傾向にあるのも食事が関係していると考えられています。

では、具体的にどのような食べ物を控えるべきでどのような食べ物をとるのが望ましいのでしょうか。以下で具体的な例を紹介します。

注意したい食べ物

<肉類>

脂分の多い肉類は皮脂の分泌量を増加させます。また、肉類のようなタンパク質を消化する際は多くのエネルギーが必要となります。エネルギーをたくさん使う分、体温も上がりやすくなり汗も多く出やすくなります。

<動物性脂肪>

牛乳やチーズなどの動物性脂肪から摂ったタンパク質は大腸で腐敗してニオイ成分を生み出します。

<アルコール>

アルコールは体の中でアセトアルデヒドという物質に分解されます。このアセトアルデヒドが血液を通り汗腺や肺に送られるとニオイとなって現れることがあります。また、アルコールをとると口の中も乾燥しやすくなり、口臭の原因になります。

<サラダ油や植物油>

サラダ油や植物油に含まれるリノール酸は血液内のコレステロールや中性脂肪を増やす作用があり、それが過酸化脂質となってニオイ物質がつくられます。

<辛い食べ物>

辛い食べ物には発汗作用があるため、汗の分泌量が多くなります。

<にんにく>

にんにくを切った際につくられるアリシンという物質は、胃で消化されたあと血液の中にとり込まれ、皮膚からもニオイとして放出されます。

体臭対策におすすめの食べ物

<抗酸化作用のある食べ物>

汗に含まれるタンパク質や脂質が皮膚常在菌によって酸化・分解されるとニオイが発生します。抗酸化作用のある食べ物をとることで酸化の抑制が期待できます。ビタミンCやビタミンE、βカロテン、ポリフェノールなどには抗酸化作用があるため、これらの成分を含む食べ物を積極的にとりましょう。

<食物繊維など腸の環境を整える食べ物>

腸内環境を整える作用のある食物繊維やオリゴ糖などをとることで腸の中の悪玉菌を減らすことができます。その結果、腸内でのニオイ成分の産生の抑制につながります。また、便秘になると腸内で便の腐敗や発酵が進行しこれも体臭や口臭の原因になりますが、腸内環境を整えることで便秘の予防にもなります。

食物繊維の多い食べ物にはきくらげや干しひじき、きのこ類、海藻類、イモ類などがあります。

<アルカリ食品>

体臭のもととなり、汗や皮脂に含まれる成分のひとつに乳酸があります。アルカリ性の食品は乳酸の産生を抑制してニオイの発生を抑えます。アルカリ性の食品には、梅干しやお酢などがあります。

[8] 女性でも使いやすい体臭対策グッズ

体臭対策として、市販されている体臭対策用アイテムを使用するのもおすすめです。制汗剤などは、昔からよく使用されていますよね。体臭対策グッズを持ち歩くのは恥ずかしい…と思う人もいるかもしれませんが、入浴の際に使用するものや、女性でも持ちやすいおしゃれなパッケージのものもあります。

デオドラントソープ

殺菌成分や消臭効果が期待できる成分が配合された石鹸やボディソープが販売されています。含まれる成分の例としては、高い消臭効果をもつとされるタンニンやハーブの一種であるジャムウなど。肌への刺激を抑えたデリケートゾーン専用のデオドラントソープもあります。

デオドラントクリーム

殺菌成分が配合されているため、気になる部分に塗ることで雑菌の繁殖抑制が期待できます。デオドラントスプレーよりも肌に密着しやすいので長時間の効果が期待できます。中には、朝塗るだけで夜まで効果が続く、と宣伝しているものも。

体臭対策サプリ

抗酸化作用のあるポリフェノールが配合されているサプリや、腸内で発生したアンモニアを中和しニオイを抑制するアミノ酸が配合されたサプリ、体臭の原因となる雑菌や悪玉菌を減らす働きをもつクエン酸が配合されたサプリなど、さまざまなタイプの体臭対策サプリがあります。

[9]体臭の原因を突き止めることで対策できる

体臭とひとくちに言っても、原因はさまざま。汗や皮脂の分泌量が多いことが体臭につながっていることもあれば、なんらかの病気が潜んでいるケースもあります。体臭対策のポイントは、自分のニオイの種類や原因を知り、それに適した対策を行うことです。

また、生活習慣を見直すことは汗や皮脂によるニオイの対策になるだけでなく、糖尿病など体臭の原因となり得る病気の予防にも役立ちます。

とはいえ、自分でニオイの原因を特定することはなかなか難しく、また、特に女性は人に相談するのも気が引けますよね。自分でニオイの原因を特定するのが難しい、体臭対策を行っても体臭が改善されない、といった場合は一度専門外来を受診して専門医に相談してみてもよいでしょう。

あまりに強い体臭は周囲の人に迷惑をかけ、スメハラ(スメルハラスメント)と言われることもあります。せっかくの恋や社会人生活を体臭で台無しにしないよう、きちんとニオイ対策を行いましょう。

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