極上フレグランス『Kilian(キリアン)』の扉を開けて

2018年に日本に上陸した『Killian(キリアン)』。ラグジュアリーフレグランスのなかでも圧倒的な存在感のあるこのフレグランスメゾンは、私が暮らすパリに本店があります。先日、そんな『Killian(キリアン)』本店のブティックマネージャー・Michael (ミカエル)氏に人気の香りとレアアイテムをレクチャーしていただきました♪その唯一無二の世界観をたっぷりとご紹介します!

Killian(キリアン)

2020年02月17日更新

香水/フレグランス

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[1]『Kilian(キリアン)』てどんなブランド?

香り好きな人にとって、気になるフレグランスブランドのひとつに『Kilian(キリアン)』の名が上がるのではないでしょうか?

2007年にパリで生まれた『Kilian(キリアン)』は、当時混迷していたフランス香水界において一大センセーションを巻き起こしました。

自身の名前をブランドに名付けた『Kilian(キリアン)』ー彼のフルネームはKilian Hennessy(キリアン・へネシー)

キリアン・ヘネシー
出典 bykilian.com/jp

18世紀から続く世界的コニャック・メゾン、ヘネシー家の御曹司であり、彼の祖父は『LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)』グループの創始者なのです!

日本に比べて、一般家庭と富裕層の差がとても大きいフランス。その富裕層のなかでもへネシー家は飛びぬけた大富豪です。

世界的に有名なコニャックのメゾンに生まれた御曹司のフレグランスブランドが話題にならないはずがありません。

彼が奏でるパルファムのバックボーンにあるのは、幼少期に暮らした城のコニャックセラーに並ぶ、木樽から漂う芳しき香り ―それは神に捧げられた“エンジェルズシェア(天使の分け前)。”
引用:『Kilian(キリアン)』公式HPより

 

まるでおとぎ話から飛び出してきたかのような『Kilian(キリアン)』の存在が以前から気になっていた私は、現在暮らしているパリの中心地、サントノーレにある本店に足を運んでみました。

幸運にもブティックマネージャーであるMichael (ミカエル)氏から『Kilian(キリアン)』の貴重なお話を伺うことができたので、ここで一挙ご紹介したいと思います!!
 

[2]香水以外も!“香りの可視化”を果たしたブティック限定アイテム

Killian(キリアン)

ブティックに入りまず案内されたのが、こちらの専用ルームです。『Kilian(キリアン)』のイメージカラーでもあるを基調とした、エレガントでゴージャスな内装!

ラグジュアリーホテルにある秘密のラウンジバーのような雰囲気にうっとりしてしまいました♪

今回、担当していただいたのがマネージャーのMichael(ミカエル)氏。『Kilian(キリアン)』オープン当時の2015年から勤務しているそうです。

『Kilian(キリアン)』本店は、高級フレグランスメゾンがひしめき合うパリのサントノーレ地区でもひと際輝く存在です。

以前パリの百貨店で『Kilian(キリアン)』の香水を見かけたことはありましたが、この本店に香水以外のアイテムが存在しているのは知りませんでした。

すかさず目にとめた私は早速、Michael(ミカエル)氏に質問してみました!

『Kilian(キリアン)』本店のみのアイテム「香水入りランジェリー」

Killian(キリアン)

Q、ランジェリーも販売されているんですね。シルクのようですが?

「はい、シルク100%です。カラーはピンクにブラックのレースの一色展開で、キモノガウン、キャミソール&ボトムのセット、カフス、ボディスーツの4点です。このランジェリーには香りが練りこまれているんですよ!」

Q、香水が練りこんであるとは驚きです。ランジェリー専用の香水は『GUERLAIN(ゲラン)』にありますが、『Kilian(キリアン)』では生地そのものに香りをつけたのですか?

「そうです。フランス人のなかには“寝香水”と言って、ベッドに入る前に香水を纏う人がいます。ランジェリーは女性を美しくさせるものですよね。そして良い香りのするランジェリーを着れば相乗効果になると思います。」

「『Kilian(キリアン)』のユニークなアイデアで、香りは“Love, don’t be shy(ラブ・ドント・ビー・シャイ)”です。キモノガウンは部屋着として、とてもエレガントで男性は喜ぶでしょう。着心地も最高です。…僕は着たことはありませんが(笑)。」

確かに、フランスのランジェリーブティックにはオリジナルの香水が必ずと言ってよいほど並んでいます。

さすが“アムールの国”の発想♡ セクシーさとロマンチックさに溢れたものばかりですね!

香りを閉じ込めることのできるアクセサリー

Q、アクセサリーのラインナップも豊富でゴージャスですね!フレグランスブランドでアクセサリーを販売しているのは初めて見ました。

「ネックレス、ブレスレット、指輪、ピアスがあります。実はアクセサリー全てに秘密が隠されているんですよ。」

Killian(キリアン)

「ロケットペンダントをご存知ですか?同じ使い方で、中にある布に『Killian(キリアン)』の香水を染み込ませることができます。」

フランスの挨拶文化に、「ビズ」(頬と頬を2回くっつける)があります。初めて会う人にも、家族にも友達にも毎回「ビズ」を行うので、日常的に見る微笑ましい光景です。

その際、相手に良い印象を与えるためにフランス人は香水を耳の後ろにまといます。

『Killian(キリアン)』のアイデアはなんとアクセサリーに香水を閉じ込めること!直接肌に香りを添えるよりも粋ですね♪

香りを楽しむために考え抜かれたアイテムの数々には感動するばかりでした。

日本にも上陸した“香る口紅”「Le Rouge Parfum(ル・ルージュ・パルファン)」

Killian(キリアン)

昨年日本に上陸した“香る口紅”、「Le Rouge Parfum(ル・ルージュ・パルファン)」

6色の赤に絞った官能的なカラーが魅力です。テクスチャーはマットタイプとサテンタイプがあり、それぞれ6色の展開です。

Q、なぜ『Kilian(キリアン)』は赤にこだわっているのですか?

「Kilian Hennessy(キリアン・へネシー)自身が赤い口紅が好きなんです。」

「ピンクやブラウンの口紅も素敵ですが、赤い口紅を塗ったとき女性はある種 “戦闘モード”になる。お気に入りの香水をまとうのと同じで、自分に自信を持たせてくれる。そんな女性を誇らしく思います。」

「香りはランジェリーラインと同じ“Love, don’t be shy(ラブ・ドント・ビー・シャイ)”です。」

街で見かける多くのパリジェンヌが、真っ赤な口紅に真っ赤なネイルを施しています。仕事の際も周りを気にせず自分の好きな色を選ぶ…そして“デキる女性”のトレードマークでもあります。

自身を奮い立たせてくれるは、フランス人にとって特別な色なんですね。

ランジェリー、アクセサリー、口紅と、香りを次々に“見えるもの”に変化させています。

新しい香りの纏い方を提案する『Kilian(キリアン)』は、これからの時代をリードするに違いありません♪
 

[3]『Kilian(キリアン)』本店の人気の香りベスト3

3位
Love, don’t be shy(ラブ・ドント・ビー・シャイ)

ランジェリーラインや口紅の香りに使われている「Love, don’t be shy(ラブ・ドント・ビー・シャイ)」

黒いボックスに宝石のように包まれています。“香りの文学”ともいえるシックなコレクション!

トップノート:ネロリ
ミドルノート:アイリス、ジャスミン、ローズ
ラストノート:ムスク、バニラ

マシュマロからインスパイアされた「Love, don’t be shy(ラブ・ドント・ビー・シャイ)」。

ネロリの香りから、肌を温めるようなローズ、アイリス、ジャスミンのフローラルノートへ、最後は官能的なバニラ、ムスクに変化します。

2位
Rolling in Love(ローリング・イン・ラブ)


今までの作品とは異なる、全く新しい方向性で作られたという「Rolling in Love(ローリング・イン・ラブ)」

これまでの『Kilian(キリアン)』の香りのテーマは愛にまつわる複雑な感情の組み合わせでしたが、今回は“愛そのもの” なんだとか。

トップノート:アンブレット、アーモンドミルク
ミドルノート:フリージア、アイリス
ラストノート:バニラ、ムスク、チュベローズ、トンカビーン

白をイメージさせるアンブレットシード(ムスクシードとも呼ばれ、香水でよく使用されるムスクと同じ香りを得ることができる香料)と、アーモンドミルクのコントラストから始まり、アイリスとフリージアが気分をさらに高めてくれます。

官能的で甘やかなトンカビーンズ、バニラ、チュベローズがラストに加わり、運命的な愛の世界へと転げ落ちるようなイメージです。

フレグランスと肌が惹かれあうような情熱的な香りで、運命の愛を連想させる真っ赤な色をしたボトルも魅力的♡

1位
Good Girl Gone Bad(グッド・ガール・ゴーン・バッド)

純粋無垢なお嬢様が自身で意図しないのに最高の悪女になってしまうような、官能的で危うくも美しい香り。フローラル・フルーティをベースに、ミルクやアンバーがアクセントになっています。

トップノート:ジャスミン、金木犀、ローズドメ(5月に咲くバラ)
ミドルノート:チュベローズ、ナルキッソス(水仙)、ミルク
ラストノート:アンバー、ホワイトシダー

トップノートでは清純なフローラル系の香りが広がるのですが、時間が経つにつれ粘度の高いセンシュアルな香りに変化します。

「Good Girl Gone Bad(グッド・ガール・ゴーン・バッド)」を試した感想は、トップノートからラストノートの過程でひとつのストーリーが完成されているようでした。

ナタリー・ポートマンがアカデミー主演女優賞を獲得した映画「ブラック・スワン」をご存知でしょうか?

「Good Girl Gone Bad(グッド・ガール・ゴーン・バッド)」を一言で例えるなら、「ブラック・スワン」の主人公そのもの!

清らかで無垢な女の子が、毒を持った女性に変化していくさまを表しています。

真っ白なボックスにゴールドの蛇のモチーフが印象的です。

“Parfume is an art(香りは芸術)”をキャッチコピーとする『Kilian(キリアン)』は、創設者Kilian Hennessy(キリアン・へネシー)が芸術への造詣が深いことを物語っていました。
 

[4]『Kilian(キリアン)』本店だけの特別なボトル

『Kilian(キリアン)』本店では、リピーターのための特別なボトルも用意しているそうです。

クリスタルのカラフェにお気に入りの香水を用意できるそうです。容量はなんと500ml!へネシー家だけに、高級なコニャックボトルのイメージ♪

ボトルキャップはシルバー、ゴールド、チタンから選ぶことができます。赤いタッセルがアクセントになっています。

「香りのボトルは一生大切にされるものでなくてはならない。」と考えるKilian Hennessy(キリアン・へネシー)。

フランス職人の手仕事が生きた、細部にまでこだわりのある美しいボトルです。もちろんボトルは詰め替え可能とのこと。

本店だけの限定アイテムではありませんが、アトマイザーも『Kilian(キリアン)』らしいブラックのカラーで高級感たっぷり。香水の側面と同じアキレスシールド(盾)のモチーフです。
 

[5]時間をかけて堪能したくなる、極上の香りの数々


出典 bykilian.com/jp

蒸留酒の生まれる環境で、必然的に鋭い嗅覚を培った創設者のKilian Hennessy(キリアン・へネシー)。『Kilian(キリアン)』本店は、彼のラグジュアリーな世界観が余すことなく表現されています。

ブティックマネージャーであるMichael(ミカエル)氏の親切な対応と香りへの情熱に私も心を打たれ、長時間滞在してしまったほどです。

「日本人のお客様はほぼ毎日のように来店されます。ライトな香りを好む日本人に『Kilian(キリアン)』の香水を買っていただけることに、驚きと喜びを同時に感じています。」

Michael(ミカエル)氏は、最後にこう語っていました。

最高の香りは世界共通で受け入れられる証明だと思います。香水界の貴公子が率いる『Kilian(キリアン)』からこれからも目が離せません!!

>>『Kilian(キリアン)JP』公式ホームページはこちら

『Kilian(キリアン)』本店
20 Rue Cambon, 75001 Paris
+33 1 40 39 94 14
フランス語・英語対応可

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