ミステリアスなお香の香り『レミニッセンス』の「パチュリ」

隠れた名香と呼ばれる『REMINISCENCE(レミニッセンス)』の「Patchouli(パチュリ)」。お香のようなエキゾチックな香りが魅力です。今回はパリで「Patchouli(パチュリ)」と出会ったいきさつ、香りの奥深さについてご紹介したいと思います。

2021年02月15日更新

香水/フレグランス

大内 聖子   FELICE ライター

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[1]パリで漂ってきた良い香り

レミニッセンス

『REMINISCENCE(レミニッセンス)』と聞いて、ピンとくる方はかなりの香水マニアだと思います。

特にこのブランドのアイコン的フレグランス「Patchouli(パチュリ)」オードトワレは、発売から50年経った今でも熱狂的なファンが多く存在しています。

これは“幻の香り”とも呼ばれていて、日本ではなかなか入荷しないフレグランスなんです。

私がこの素晴らしい香りと、パリの中心にある「Maison Plisson(メゾン・プリソン)」というカフェで出会いました。


出典 instagram.com/p/CCA-zSVoDsQ/

友人とこのカフェでワインを楽しんでいたとき、ふっと神秘的な香りが辺りに漂いました。

その香りをたどると、どうやらそこで働いているギャルソンのお兄さんが着けている香水のようでした。

普段シャイな私ですが、思い切って「どこの香水ですか?」と話しかけてみることに。

すると彼は「『REMINISCENCE(レミニッセンス)』の「Patchouli(パチュリ)」と教えてくれました。(フランスでは飲食店で働く人もこのように香水をたっぷり着けています)

その美形のお兄さんは、いろいろな人種が混ざった顔立ち+トランスジェンダーらしく、「Patchouli(パチュリ)」のエキゾチックな香りが抜群に似合っていたのです。

“人と被りたくない”という理由から口コミで香水を買わない私。

ですが「Patchouli(パチュリ)」の魔力には完全にノックアウトされてしまいました。

少ない口コミサイトではどれも「虜になる香り」と書かれていましたが、実物を手にしてみて本当にそう思います。

“幻の香り”と呼び声高い『REMINISCENCE(レミニッセンス)』の「Patchouli(パチュリ)」がどうしてそこまで人を惹きつけるのか、掘り下げてご紹介したいと思います。

[2]『REMINISCENCE(レミニッセンス)』というブランドもミステリアス


出典 reminiscenceparis.com

香水好きを自負している私ですが、正直『REMINISCENCE(レミニッセンス)』は知りませんでした。

調べてみたら、どうやらフランス発のジュエリーブランドで、映画祭で有名なカンヌにブティックがあるそうです。

1960年代後半、ヒッピーをしていた時にロンドンで出会ったブランドのオーナーでありデザイナーでもあるゾエニノの二人が立ち上げました。

“ヒッピー”と聞いてなるほど、と思ったのですが、「Patchouli(パチュリ)」のトップノートは土臭さから始まります。

パチュリ自体が“湿った土の香り”、“墨汁の香り”がすると言われていて、『CHANEL(シャネル)』をはじめとしたハイブランドのフレグランスには欠かせない香料となっています。

ですがハイブランドでもなければ、SNSにも全く力を入れていない『REMINISCENCE(レミニッセンス)』。

1970年のブランド誕生とともに発売された「Patchouli(パチュリ)」が良すぎて、ごく自然に広まっていったのでしょうね。

そのなんとも言えない神秘的な香りは、発売から50年経った今でも香水マニアのあいだで話題に上がる逸品です。

[3]パチュリ、お香の絶妙なバランス

さて、そんな「Patchouli(パチュリ)」の香りの構成がこちらです。

トップノート:バージニア産シダー、ジャワ島産パチュリ、
ミドルノート:ハイチ産ベチバー、オーストラリア産サンタル
ラストノート:インセンス、バニラ、ホワイトムスク、トンカビーン

1970年発表
香りのタイプ:オリエンタル・ウッディ
対象性別:女性

「Patchouli(パチュリ)」のトップノートはかなりパンチが効いています。

最初から容赦なくパチュリが香ってくるのです。それに加えて樹木の香りがするので、つけたての香りのイメージは“焚き火”でした。

暖炉とか優しいものではありません。本当に、森の中で薪を燃やしているような燻製の香りがしました。

あまりのスモーキーさに当初は「間違って買ってしまったかも…」と慌てたものです。

そのくらいワイルドと言いますか、面食らうような香りです。爽やかさとはかけ離れた香りなので好みが分かれるかもしれませんが、ここで諦めてしまうにはもったいないです。

次に来るミドルノートが実に素晴らしいんです。


出典 instagram.com/p/BzfwNhyo002/

異国情緒あふれるサンタルが、心地よい“お香”の香りとなって肌と馴染みます。

お香は私たちアジア人にとって馴染みの深い香りですよね。

いつも思うのですが、西欧のパフューマリーが作るお香のフレグランスは、どことなくヨーロッパのフィルターがかかっていて洗練されています。

実際のお香の香りはちょっとえぐみがありますし、仏壇のイメージがぬぐえません。

ですがこの「Patchouli(パチュリ)」に至っては、パチュリとの絶妙なバランスでアロマティックな香りに大変身。

心の奥から満足感を味わえる、非常に気持ちよい香りです。

ラストノートはさらに柔らかくなり、パラダイスにいるようなフワフワのバニラが残ります。

全体的にケミカルな香りは一切しません。どこまでも自然な香りなので、胸がグッとつかえるような違和感も感じませんでした。

パチュリお香のハーモニーの素晴らしさは言うまでもなく、ウッディがフレグランスとしてのキレや完成度をグッと高めている、夢中になれる香りです。

夢中になれる香りというのは他にも存在しますが、ここまで心が落ち着くフレグランスは初めてかもしれません。

大げさかもしれませんが、ミステリアスながらも浄化作用のある、不思議なパワーを持った香水です。

一度ミドルノート以降の素晴らしさを知ってしまったら、トップノートのワイルドさも愛おしく感じてしまうでしょう!

[4]ステイホームに抜群に合う香り

どちらかというと、人に会って自分をアピール香りではなく、自分が癒されたいときに使いたいフレグランスなので、ステイホーム時にとってもおすすめです。

私自身、長期にわたるフランスでの外出制限下で毎日のように使っていました。ちょっと重厚感のある香りなので、日本だと秋冬のシーズンに活躍するでしょう。

ただ、食事時には向かない香りです。個人的な意見ですが、キラキラしたブランド品とも似合わないかな?と思います。

なのでおしゃれをしてレストランに出掛けるようなシーンには避けたい香り。

不思議なんですが、ファッションや髪型など、逆に「Patchouli(パチュリ)」に寄せたくなるんです。(この香りにはジーンズが一番似合うと思っています)

「Patchouli(パチュリ)」をまとっていると一人で静かに過ごしたくなりますし、テレビなども消したくなります。

そんな、なんとなく“心が整ってくる”ような、瞑想的で神秘的な香りです。

[5]お香の香りを探している方に

レミニッセンス
出典 instagram.com/p/BzfwNhyo002/

『REMINISCENCE(レミニッセンス)』「Patchouli(パチュリ)」は、多くの人が「虜になる香り」と言っていたのがよく分かりました。

発売から50年経っているのにちっとも古臭さがないですし、20代の方がまとってもカッコよく感じます。

香水が好きでたまらない方お香の香りを探している方に、声を大にしておすすめしたい1本。

ユニセックスで使える隠れた名作です。

 


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