美容に嬉しい成分が豊富!「ジャスミン茶」9つの効能と美味しい飲み方
ジャスミン茶は美容と健康に効果が期待できるお茶として、今注目されている人気のお茶で す。ペットボトル飲料としても数多く出され、どこでも気軽に飲めるほど私たちの生活に身近な存在になっています。みなさんも一度は飲んだことがあるのではないでしょうか?今回はジャスミン茶に含まれる成分、期待される効果・効能、おいしい飲み方などをご紹介します。
2020年09月12日更新
[1]ジャスミン茶の種類や成分は?
ジャスミン茶の3つの種類
ジャスミン茶は中国で生まれた伝統的なフレーバーティーです。もともと「ジャスミン茶」というお茶があるわけではなく、緑茶やウーロン茶の茶葉に茉莉花(まつりか)と呼ばれるアラビアジャスミンの花の香りを吸着させて作られています。
ベースになるお茶で見てみると、中国では緑茶をベースに、台湾では緑茶に近い清茶と呼ば れるウーロン茶をベースにして作られています。
日本ではゆ一括りにジャスミン茶ということがほとんどですが、中国ではベースにするお茶の種類やランク、ジャスミンの花の種類、加工の方法などの違いによってたくさんの種類のジャスミン茶が存在しています。
その中でも代表的な3つのジャスミン茶の種類をご紹介しましょう。
■香片(しゃんぴん)
台湾で人気のジャスミン茶です。茉莉花と発酵度の低い清茶をブレンドして作られています。渋みが少なく、柔らかく芳醇な香りが特徴です。
中国福建省でよく飲まれているジャスミン茶です。緑茶の新芽を球状にし、茉莉花の香りを付けた高級茶で、ガラスポットを使って煎れると茶葉が開く様子を楽しめます。ジャスミンのさわやかな香りと、緑茶特有のほんのり甘い渋みが味わえます。
■茉莉銀毫(もうりぎんごう)
中国福建省を産地とし、北京の若者にも人気が高いジャスミン茶です。上品な焙青緑茶に品質が高いとされている福建省の茉莉花を6回に分けて香りづけした物で、茶葉についた白い産毛が特徴です。ジャスミンの香りの中におだやかな甘みを含み、この上なく上品な繊細な味わいを楽しめます。
また、沖縄のさんぴん茶もジャスミン茶のひとつです。中国から伝わった際に、香片(しゃんぴん)が転じてその名が付いたと言われています。
最近では、茶葉を球状にして、それにお湯を注ぐことで茶葉が開く様子を楽しむ工芸茶も人 気です。ガラスのポットや茶器の中で花開くように広がっていく茶葉は幻想的で、お祝いごとで振舞ったり、贈り物にするのにもぴったりです。
ジャスミン茶に含まれる栄養素と成分
ジャスミン茶の種類の説明で触れたとおり、ジャスミン茶はジャスミン茶そのものの茶葉がありません。緑茶やウーロン茶と同じ茶葉を使用してそこに香りをつけているということから、ジャスミン茶に含まれる成分は緑茶やウーロン茶とほぼ同じであることが分かります。
ビタミンC、ビタミンE、ミネラルを多く含み、さらにカテキンを含むタンニンやカフェインといった成分も含まれています。更に、ジャスミン茶の特徴的な香りにベンゼルアセテートという成分が含まれています。
■ビタミンC
ジャスミン茶3杯でリンゴ1個分のビタミンC(約12mg)が摂れるといわれています。1日に必要なビタミンCの摂取量は100mgなので、その約8分の1がジャスミン茶3杯で摂取できることになります。
■ビタミンE
ビタミンEには強力な抗酸化作用があります。アンチエイジングに役立つほか、血管の健康を保つ働きがあり、悪玉コレステロールを抑え て善玉コレステロール値を上げる効果もあります。
■ミネラル
5大栄養素のひとつであるミネラルは、人間の体に必要不可欠ですが、体内で作り出すことができません。メラニンの代謝を促進してシミやそばかすを防いだり、基礎代謝を促進したり、脂肪を燃焼 しやすくする働きを持ち、その効果はさまざまな成分(亜鉛やリンなど)とお互いに助け合 うことで多岐にわたって発揮されます。
■タンニン
緑茶などに含まれる渋み成分で、ポリフェノールの一種であるタンニンには、活性酸素の働 きを抑える抗酸化作用や殺菌・消臭作用があります。
また、タンニンに収れん作用があり、開いた毛穴や皮脂腺を引き締めて毛穴を目立ちにくくさせたり、メラニンの増殖を抑えてシミやくすみを防ぐ働きもあるため、美肌・美白効果も あります。
■カフェイン
主に覚醒作用をもたらし、集中力をアップさせたり、疲労回復や利尿作用のあるカフェイン 。摂り過ぎによる害を注意する声に注目が集まりがちで、健康に悪い印象がある方もいらっし ゃるかと思いますが、むしろ適正な量を摂取する分には健康の味方なのです。
■ベンゼルアセテート
ジャスミン茶の香りの成分であるベンゼルアセテートは、脂肪燃焼を助けるほかに、右脳を 刺激して自律神経の緊張を緩和し、副交感神経を活性化することによりリラックス効果を生み出す働きをします。
イライラしたり気分が不安定になった時にジャスミンの香りをかぐと気持ちが落ち着くと言 われていますが、それはベンゼルアセテートによる効果といえます。
[2]ジャスミン茶で得られる9つの効能
実は女性にとって嬉しい効果が豊富なジャスミン茶。美容や健康、ダイエットなど、様々な効果・効能があるとして注目されています。ここではジャスミン茶の効果・効能についてご紹介していきます。
ダイエットに
ジャスミン茶に含まれているカフェインには、脂肪を分解する酵素であるリパーゼを活発にさせる作用があり、血行を促進させる働きもします。
脂肪をエネルギーに変換しながら代謝を上げてくれるので、脂肪燃焼に効果的です。さらにタンニンは脂肪が体内で吸収されるのを抑制したり、脂肪の燃焼を助ける働きがあります。
また、ジャスミンの香り成分であるベンゼルアセテートにも脂肪燃焼を促進する作用があります。これらの成分の組み合わせだけでも、ジャスミン茶がダイエットに効果的だということが分かりますね。
リラックス効果
ジャスミン茶の特徴ともいえる香りの成分、ベンゼルアセテートには不安や緊張を和らげる リラックス効果があります。
ストレスを感じた時や、気持ちが不安定になった時などにジャスミンの香りをかぐと気持ち を落ち着かせることができます。
ホルモンバランスの改善
ベンゼルアセテートは、更年期障害や生理中の体調不良にも効果があります。気分を落ち着かせる働きがあるので、生理前の気分の落ち込みやイライラといった、PMSに 悩んでいる方にもおすすめです。
美肌効果
ジャスミン茶に豊富に含まれるビタミンCやビタミンE、ミネラルなどは美肌効果に役立つ 成分です。ビタミンCとビタミンEは一緒に摂ることによって相乗効果が得られるといわれています。
また、美容にかかせないミネラルは体内で作ることができず、食事で摂取するしか方法がな いため、これらをまとめて摂取できるジャスミン茶は美肌の強い味方です。
体臭・口臭予防に
ジャスミン茶は緑茶やウーロン茶の茶葉をベースに作られているため、カテキンが多く含ま れています。
カテキンには細菌やウイルスを殺菌する効果がありますので、風邪や感染症の予防ができる ほか、口臭の元となる歯周病菌も殺菌してくれるので口臭予防に役立ちます。
ジャスミン茶に含まれている香り成分は強力なので、焼肉やニンニク料理などの食事中に一緒に飲むと、体の中から出てくる臭いを抑えてくれ、食後も体臭がくさくなるのを防いでく れますよ。
集中力アップに
ジャスミン茶の香りに含まれているベンゼルアセテートという成分には集中力を高める働き があります。
右脳を刺激して自律神経の緊張を和らげてくれる働きがあるので、勉強や仕事の合間にジャ スミン茶を飲むことによって効果的になります。
むくみ対策に
夕方になると足がパンパンになっちゃう、そんな悩みを解消するならジャスミン茶でカフェ インを効果的に取り入れましょう。
カフェインの利尿作用と血行促進作用で体内の余分な水分を排出し、辛いむくみ問題も解決 できます。
二日酔い対策に
ジャスミン茶にはアルコールを解毒する作用があり、また鎮痛作用もあるため頭痛にも効果 があります。二日酔いは体内に解毒しきれないアルコールがたまることで起こります。
飲み過ぎた時にはジャスミン茶を飲んで、体内のアルコール分解を助けてもらいましょう。
生活習慣病を予防できる
コレステロールが増加してしまうと動脈硬化などの生活習慣病の原因となりますが、タンニ ンの主成分であるカテキンの働きで、血中コレステロールの増加を抑制することができます 。
また、脂肪を燃焼しやすくさせたり代謝を促進させたりといった働きをする成分が多いので、日常的にジャスミン茶を飲むことで生活習慣病の予防に役立てられます。
[3]ダイエットに効果的なジャスミン茶の飲み方
脂肪の燃焼を助けたり、代謝を促進したり、ダイエットをサポートする効果が豊富なジャス ミン茶。せっかくなら、その効果・効能を最大限に発揮してくれるような飲み方をしたいですよね。
ジャスミン茶の美味しい入れ方
ジャスミン茶の効果・効能を余すことなく摂り入れたいなら、ペット飲料などの既製品では なく、茶葉からその効果を摂取することをおすすめします。
自宅で中国茶をいれるというと、作法など難しく考えてしまいがちですが、おいしくお茶を 入れる方法は誰でも簡単にできますよ。
<準備するもの>
・ジャスミン茶の茶葉(お湯200ccに対して3gほど)
・沸騰させたお湯
・急須と茶器
■手順
- 急須へ茶葉を入れ、お湯を茶葉を軽く洗うようにさっと注ぎ入れてすぐに捨てます。この時に捨てるお湯を茶器で受けて、茶器を温めます。その後、さっと洗い流すようにして捨てます。
- お湯を再び急須へ注ぎ、10秒から2分ほどお好みの時間で茶葉を蒸らします。
- 温めておいた茶器へお茶を注ぎます。
5杯目くらいまでは同じ茶葉でお茶を飲むことができますが、お湯を注ぐ回数を経るごとに 蒸らす時間を少しずつ延ばすことで、風味や香りを落とさずに最後まで美味しくいれられます。
■水出しで飲みたい時は
暑い日などは冷たいお茶を飲みたくなりますよね。そんな時は、ポットにジャスミン茶の茶葉を入れて、冷蔵庫でゆっくり寝かせて水出しジャ スミン茶を楽しみましょう。
1Lほどの水出しポットなら100均でも購入できて手軽に挑戦できますよ。茶葉は水1Lに対して3gほどを用意します。ポットを冷蔵庫に入れて、そのままゆっくり6時間ほど寝かせたら完成です。
ジャスミン茶をアレンジしてみよう!
そのまま飲むだけでは飽きてしまいそう。そんな方には、かんたんにできるアレンジ方法をご紹介します。
■ジャスミン茶×ジンジャーエール
濃い目にいれたジャスミン茶を製氷器で凍らせて、ジャスミン氷を作ります。グラスにジャスミン氷を積み上げるように入れたら、そこにジンジャーエールを注ぎ入れま す。
お好みでスライスしたレモンやミントの葉を浮かべてもおいしく飲めます。見た目にも涼やかで、すっきりした味わいの炭酸ドリンクが完成です。
ジンジャーとジャスミンの相乗効果で、集中力アップしたい時や気分を入れ替えたい時にお すすめです。
■ジャスミン茶×牛乳
濃い目にいれたジャスミン茶に、温めた牛乳を注ぎ入れます。適量のハチミツを混ぜて溶かしたらジャスミンミルクティーの完成です。
ホットミルクとジャスミンの香りがリラックス効果を高めてくれて、不安な気持ちを落ち着 かせたい時や緊張をほぐしたい時にぴったりの一杯になりますよ。
よりダイエット効果を発揮させるには
■食事と一緒に飲む
ジャスミン茶には脂肪の吸収を抑える働きがあるので、食事中に一緒に飲むとより効果的で す。特に脂っこい食事の時には、ぜひジャスミン茶を食事のお供にしてみてくださいね。
■ホットで飲む
冷たいお茶のほうがホットで飲むよりたくさん飲めると思う方もたくさんいらっしゃると思 いますが、温かい飲み物は血行を促進して体温をあげてくれます。
体を温めると脂肪も燃焼しやすくなり、よりいっそうダイエットに効果的になります。
■運動の30分前に飲む
ジャスミン茶に含まれているカフェインやタンニンには脂肪燃焼に効果がありますが、その 効果が現れてくるのは摂取後30分以上過ぎてからだといわれています。
というわけで、運動をする30分前にジャスミン茶を飲むのがダイエットに効果的です。
■毎日続ける
ダイエットに効果的で健康にも良いジャスミン茶ですが、その成分を効果的に働かせるには毎日定期的に飲み続けることが大切です。
毎日飲み続けて美容や健康の効果を最大限に発揮しましょう。
飲みすぎにはご注意を!
ジャスミン茶にはカフェインが含まれています。
カフェインは疲労回復やダイエットなどに効果的な成分ですが、摂取量が多くなり過ぎると 過剰な利尿作用によって体内の水分が不足しやすくなり、脱水症状や便秘・肌荒れを引き起 こすことがあるため、摂り過ぎには注意が必要です。
また、カフェインには鉄分の吸収を阻害する作用があるため、妊娠中の女性や貧血症の方は 摂取をひかえて下さい。
■1日に飲む量の目安
とはいえ、ジャスミン茶のカフェインの量は100mlにつき10mg程度で、コーヒーと比べると そのカフェイン含有量は半分程しかありません。
ちなみに、カフェインの1日の適正量は400mgまでとされています。
あまり多くは含まれていないため、1日に500mlのペットボトル1本くらいであれば全く問題 ない量だと言えます。
また、お茶が醗酵されるほどにカフェインの含有量は高くなるため、同じジャスミン茶でも 、緑茶ベースなのかウーロン茶ベースなのかによって、そのカフェイン含有量が異なります 。
麦茶などカフェインを含まない茶葉をベースにしたジャスミン茶であればもちろんノンカフ ェインです。
元にする茶葉によってカフェイン入りかノンカフェインかが分かれますので、妊娠中の女性 、お子さまやお年寄りの方にはノンカフェインのジャスミン茶をおすすめします。
[4]ジャスミン茶で健康的な毎日を過ごそう
女性にうれしい美容やダイエット効果が豊富なジャスミン茶。ジャスミンの香り成分やベースになっている緑茶やウーロン茶の成分が同時に摂取できる、 一石二鳥の素敵なお茶です。
美容やダイエットだけでなく精神安定作用もあるので、健康を外と内からフルサポートしてくれます。ただ飲むだけで、ダイエットや美容に効果的な成分が摂れるので、気になった方はぜひ毎日の食事のお供としてジャスミン茶を取り入れてみてくださいね。
カフェインが気になる場合は、ノンカフェインタイプのジャスミン茶も市販されているので、ご自分の体調や目的に合わせてジャスミン茶の効果を楽しんでいただきたいと思います。