心を落ち着かせ、風邪の予防にも役立つタイム・リナロールの効果効能をご紹介

タイムはラベンダーやミントと同様、非常に認知度が高いハーブのひとつです。主に料理に用いられ、香草焼きやスープなど幅広く利用されています。タイムには非常に多くの種類があり、生産地などによって同じ学名であるにもかかわらず、含まれる精油成分が異なることがあり、それらを「ケモタイプ」と呼びます。今回はその中でも成分・作用が穏やかで安全性の高いタイム・リナロールについて紹介します。

2019年10月18日更新

アロマ

菊池倫子 (アロマセラピスト)監修

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[1]タイム・リナロールとは?


出典 aroma-guide.net

タイムは非常に知名度が高いハーブです。料理用としてさまざまなレシピに用いられていますし、ハーブティーなどにも使われます。すっきりとした香りで、ポプリやサシェとしても馴染み深い存在です。

料理などでもお馴染みのハーブ、タイム

現在でも料理に広く活用されているタイムですが、その歴史は古く、紀元前から香辛料や香料、薬として利用されていました。古代ギリシアでは宗教儀式にも使われ、学名の「Thymus」はギリシア語で「香らせる」という意味です。

特定の成分を多く含むケモタイプ精油

シソ科のイブキジャコウソウ属に分類される植物全般をタイムという名前で呼びますが、この条件に当てはまる植物は約350ほどの種類がありと非常に多いです。

原産地もヨーロッパ、アジア、北アフリカと広範囲に及びます。そのように非常に多くの種類を持つタイムですが、最もポピュラーな種はコモンタイム(Common Thyme)と呼ばれています。

料理用ハーブとして用いられるのもこの種類です。

コモンタイムはアロマテラピーや香料としても流通していますが、精油の場合は植物としての区分だけでなく、芳香成分の含有量の違いでも細かく区分されています。

これは生産地などによって植物に含まれる成分に差が出るためであり、同種でありながら成分の異なる精油は「ケモタイプ」と呼ばれます。

タイムの中では、成分や作用が比較的穏やかで安全性の高いタイム・リナロールというケモタイプがよく使われています。

タイムのケモタイプ精油は5種類

タイム精油には、大きく分けて5つのケモタイプ精油があります。それぞれ成分に差があり、それによって精油がもたらす効果も異なります。

1.タイム・リナロール

タイム・リナロールはリナロールの含有率が高く、作用が穏やかなのが特徴です。敏感肌の方やお子様も安心して利用できます。コモンタイムを原料とする精油の中では、最も広く流通しています。

2.タイム・ゲラニオール

名前の通り、ゲラニオールという成分を多く含むケモタイプ精油です。

ゲラ二オールはバラに似た香りを持つ芳香成分なので、ハーバル感の強いタイム精油の中でも、タイム・ゲラニオールは甘さやフローラルさを感じられる香りです。

美容や皮膚の真菌症に役立つ精油です。また、その香りの優しさから、女性や子供から好まれやすい香りと言われています。

タイム・リナロールと同様、低刺激な部類なので芳香剤などとして取り入れやすい精油です。

ゲラニオールは子宮を収縮させる作用がありますので妊娠中は使用を避け、パッチテストをきちんと行った上であれば皮膚利用も可能とされています。

3.タイム・ツヤノール

ツヤノールという成分を多く含むケモタイプ精油です。刺激性・毒性が強いフェノール類をほとんど含んでいないため、こちらの精油も作用が穏やかで使用しやすいとされています。

ミントのような爽やかさと甘さのある香りで、万人受けしやすい香りです。

爽やかな芳香に加え、抗菌・抗ウィルス作用が高いという特徴があります。部屋の芳香剤として使用すれば、風邪やインフルエンザの予防にも繋がります。

4.タイム・チモール

春に収穫して蒸留したタイム・チモール。フェノール類のチモールという成分を多く含むことが特徴です。

フェノール類は刺激が強く毒性のある成分として知られており、扱いには十分な注意が必要です。

チモールは筋肉や関節の痛みを軽減させる働きが強いと言われていますが、皮膚刺激性が強いため皮膚への直接の利用はおすすめできません。

お肌に使用する際は全体の10%以下に薄めましょう。心配な方は、より安全性の高いタイム精油を利用する方が良いでしょう。

5.タイム・パラシメン

秋に収穫して蒸留したのがタイム・パラシメン。パラシメンという成分の含有量が多いことが特徴の精油です。

パラシメンはシトラスのような甘くて爽やかな芳香をもつ成分で、他のタイム系精油よりもさっぱりとした香りが男性にも好まれます。

ブレンド用としても使用しやすい香りですが、毒性のあるフェノール類を含むため扱いには注意が必要です。

特に敏感肌の人は香料として使用する場合でも刺激を受ける可能性があるため、全体の10%以下に薄めて低濃度で使用しましょう。注意して使用してください。

[2]タイム・リナロールの効果・効能

タイム・リナロールの効果と効能を紹介します。

心を落ち着かせる

タイム・リナロールの主な芳香成分であるリナロールは、神経系の興奮を静める鎮静作用を持つとされており、精神的な疲労感や緊張を緩和するのに適しています。

また、不安を取り除く効果も期待されているので、気持ちが落ち込んでしまったときにも適しています。

香りもマイルドで刺激が少ないため、リラックスタイムに使いやすい精油です。

消化器系の不調を改善する

タイム精油は消化促進作用を持ち、また消化器系の不調を改善するのに適しています。

リナロールがストレスを緩和する効果を持つため、特にストレス性の胃の不調や腹痛、便秘、下痢などへの効果が期待できます

風邪の予防に

タイム・リナロールは殺菌作用のあるフェノール類をあまり含んでいませんが、主成分であるリナロールにも抗菌・抗ウィルス作用があります。

免疫力を高める効果も期待できるため、風邪やインフルエンザの予防をサポートする精油として活用されています。

その他にも、膀胱炎や腟カンジダなど、膀胱・尿道の感染症の症状を緩和するとも言われています。

ニキビ肌を改善する

抗菌作用が高いことから、タイム・リナロール精油はニキビ予防にも役立つと考えられています。

刺激が少なく皮膚利用も可能な精油ですが、きちんとパッチテストなどを行った後にスキンケアに用いるようにしましょう。

[3]タイム・リナロール精油とおすすめのブレンド

通販で購入できるタイム・リナロール精油とおすすめの使い方、おすすめのブレンドを紹介します。

タイム・リナロール精油/プラナロム

フランス産の精油で、リナロールを80%含みます。販売元のプラナロム社の創始者であるピエール・フランコム氏はケモタイプ精油の提唱者でもあり、ケモタイプ精油の製造に特に力を入れています。

タイム・リナロール精油のおすすめの使い方

心が疲れているときのアロマバスや、風邪やインフルエンザが流行っているときの空気清浄(アロマディフューザーなど)に使用するのがおすすめです。

おすすめのブレンド

ブレンドしやすい精油なので、用途に合わせていろいろなブレンドが可能です。例えば、ストレス対策にはフランキンセンスやレモンバームとのブレンドがおすすめです。

風邪や感染症予防には、ティートリーやゼラニウム、ジュニパーベリーとブレンドして使用してみてください。

[4]タイム・リナロールの香りで気分を落ち着かせよう

ハーバルな優しい香りと穏やかな作用が特徴のタイム・リナロールはストレスが溜まりやすい人の強い味方になってくれます。精神的に疲れを感じている人は、ぜひタイム・リナロール精油を生活に取り入れてみてください。

☆アロマセラピスト菊池より一言☆
タイムはいつの時代でも消化促進や肉の臭み消しなど料理などに使われてきたハーブのひとつ。また、タイム精油は殺菌に優れていて、消化器系が不調な人や風邪からくる喉の痛みや呼吸器系に対してとても価値があります。
殺菌消毒の効果が高いので、我が家では感染症が流行る時期に無香料のハンドソープに少量のタイムとレモン、ティートゥリー、オレガノなどをブレンドし毎日手洗いをしています。
ディフューザーに入れてお部屋に香りを漂わせるだけでも家族全員が予防出来るのでおすすめですよ♪


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