郷愁を誘う香りTOBALIの「TWILIGHT ROMANCE」

金木犀(キンモクセイ)が咲き乱れる頃になると無性に恋しくなる『TOBALI(トバリ)』の 「TWILIGHT ROMANCE(トワイライトロマンス)」。2019年「イセタン サロン ド パルファン」でデビューし、今も伊勢丹新宿店限定で販売され続けている、こちらの香りについてご紹介いたします。

2020年10月12日更新

香水/フレグランス

milly   FELICE ライター

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[1]この時期、金木犀の香水をつけたくなる理由

金木犀は甘い香りと共に秋の到来を告げる花。

街のあちこちで、金木犀が咲き乱れ、不意にこの香りが鼻先をかすめると、「あぁ、季節が切り替わったんだな」と実感します。

…と同時に、夏の間忘れかけていた金木犀の香水に思わず手が伸びるのです。

それは新しい季節になった喜びと、秋らしい少しセンチメンタルな気分を味わいたいからかもしれません。

また、ふと街中で出会う金木犀の香りだけでなく、もっとずっと長く自分の肌の上でその香りを感じていたいから…な気がします。

そして、私にとっての金木犀の香りといえばタイトルの「TWILIGHT ROMANCE(トワイライトロマンス)」が浮かびます。

[2]TOBALI(トバリ)

TOBARI

「TWILIGHT ROMANCE(トワイライトロマンス)」をご紹介する前に、まずは、ブランドの『TOBALI(トバリ)』についてご紹介いたします。

ブランド名の「帳(とばり)」とは、“覆い隠し秘める布”という意味で、隔てて見えなくなった向こう側の魅力を増幅し昇華させるという、日本独特の“秘める美”がコンセプトになっています。

ボトルや箱は、全てで統一。古くより神聖な色として考えられている白。日本の伝統的な文化を現代的な解釈で再構築し、繊細で神聖な白のみの旋律で“秘める美”を表現。

『TOBALI(トバリ)』は、2018年の「イセタン サロン ド パルファン」で出会い、心動かされた香りです。

どこか影を感じるようなウッディノートは、西洋のフレグランスの香調とは一線を画しています。

[3]TWILIGHT ROMANCE(トワイライトロマンス)

TWILIGHT ROMANCE

50ml 12,000円(税別)

NOTE
トップ:ベルガモット、サフラン、カルダモン、セージ
ミドル:オスマンサス、ピンクローズ、アップル、バイオレット
ラスト:サンダルウッド、ムスク、アンブレッドシード
ベース:ヒドゥン ジャポニズム 834

その香りについては、伊勢丹のHPに、

「〈雅〉な白檀の穏やかさに寄り添う薄紅色の薔薇の花びら。〈悲哀〉の金木犀の涙があふれだしまわりを包み込む。秋の夕暮れに染まる空に描いたロマンスのように、淡く耽美な香り。」

 

と美しく表記されています。

もちろんそれだけでも香りについてのイメージは十分伝わるかと思うのですが、私は去年の「イセタン サロン ド パルファン」で、ブランドディレクターの奈良さんから、より細かく背景を語ってもらうことができましたので、それらについて綴っていきたいと思います。

この香りは六歌仙の小野小町をイメージした香りである、とのことです。

<雅に秘める悲哀>
絶世の美女と言われ、情熱的な歌風が多い小野小町。恋多き女性でありながら生涯独身を貫いたとされています。そんな彼女の生涯から感じる悲哀、そこをテーマにしたのだそうです。

小野小町の歌には、
「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身よにふる ながめせしまに」や、
「思ひつつ 寝ればや人の見えつらむ 夢と知りせば 覚めざらましを」など、切ない恋の歌が多いですよね。

私がこの香りを初めて纏った時も、美しくありながらもどこか胸がキュっとなるような切なさを覚えました。

<雅に秘める悲哀>の深い背景を知り、より一層ストンと自分の中に落ちてきたというか…あぁ、だからこそこんなに儚さ物悲し気な一面もあるのだなと理解しました。

トップにはどことなく杏っぽい雰囲気が漂い、やがてミドルでクリーミーでフルーティなオスマンサスが花開き、ラストは淡いサンダルウッドに落ち着きます。

金木犀や白檀がお好きな方はきっと好きな香りだと思います。

[4]郷愁を誘う香り

金木犀イメージの香水は巷にたくさん溢れていて、リアルな金木犀に近い香りもあれば、フルーティーだったり、甘かったり、ブランドによってかなり違いが見受けられます。

この「TWILIGHT ROMANCE(トワイライトロマンス)」は、ちょっと他の香水と比べてパウダリーほの甘くウッディー

そして、そんなところがまた、郷愁を誘う要因なのではないかと思うのです。郷愁、それと甘く切ない過去の淡い恋を想起させるような…。

記憶のヴェールの奥にある夕暮れ時の甘く切ないロマンス。
懐かしくてそして胸がキュッとなるような切ない体験。
私は忘れられない過去の美しい恋のワンシーンを思い出しました。

秋の夜はそんな「TWILIGHT ROMANCE(トワイライトロマンス)」で、少しセンチメンタルなムードに浸ってみてはいかがでしょうか。

 


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