スパイスの王様「シナモン」は栄養豊富!様々な効果と活用方法をご紹介

シナモンロールや焼きリンゴに欠かせないシナモンは、とてもいい香りがするので好きな方も多いのではないでしょうか。実はシナモンは栄養が豊富に含まれているため、さまざまな効果をもたらしてくれるスパイスなのです。シナモンの活用方法とともにさまざまな効果をご紹介します。

2017年09月26日更新

アロマ

亀崎智子 (管理栄養士)

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[1] 栄養豊富なシナモン

シナモンは熱帯に生育するクスノキ科に属する常緑樹で、その樹皮から作られた香辛料のことです。シナモンは香りが高く、「スパイスの王様」とも呼ばれています。独特の甘みと香りと微かな辛みを含んでいて、洋菓子やインドのチャイなどの香り付けに使われています。

シナモンに含まれている栄養

●ビタミンB1
糖質の代謝を助け、エネルギーを作るのに役立ちます。また、糖質が主なエネルギー源である脳や神経の働きを正常に維持するためにも役立ちます。

●ビタミンB2
脂質の代謝を助けるので、脂質がエネルギーとして燃えるのに役立ちます。また、皮膚や粘膜を健康に維持する働きもあります。

●ナイアシン
糖質、脂質、タンパク質の代謝を助ける働きがあります。また、ビタミンB2と同様に、皮膚や粘膜を健康に維持する働きもあります。

●カルシウム
出血時に血液を凝固させ止血する働きや、筋肉運動、神経の働きなど生命の維持活動に欠かせないミネラルです。

●リン
骨や歯を形成するミネラルです。筋肉、脳、神経など様々な組織にも含まれていて、エネルギーを作り出す役割もあります。

●鉄分
赤血球を構成する必須ミネラルです。取り込んだ酸素を、全身の細胞や組織に運ぶ重要な働きをしています。

●マグネシウム
カルシウムやリンとともに骨や歯を形成するミネラルです。代謝によってエネルギーを作り出す時に必要である酵素の働きを助けるのに必要不可欠な役割をしてくれます。

●カリウム
細胞内液に存在していて、細胞外液に存在しているナトリウムとバランスをとりながら、高血圧になるのを防いでくれる働きがあります。
・亜鉛
味覚を正常にしてくれたり、体の各機能の働きを調整したりする働きがあります。

[2] シナモンがもたらす効果

シナモンには栄養が豊富に含まれているため、その栄養から得られる効果が期待できます。また、精油(エッセンシャルオイル)にも使われているほど香り高いので、その香りからも得られる効果が期待できます。

香りから得られる効果

シナモンの香りは気持ちを高めてくれる効果があるので、気分が沈んでいる時などにおすすめです。また、食欲を増進させる効果もあるとされています。

■防虫効果や記憶力アップも

シナモンの香りにはシナムアルデヒドという成分が含まれていて、これが防虫効果があるとされています。また、シナモンの香りによって脳の機能が活発になり、記憶力がアップする効果もあるといわれています。

桂皮とも呼ばれているシナモン

シナモンは漢方にも使われていて、漢方では「桂皮」と呼ばれています。漢方にも使われているほど栄養豊富なシナモンには以下のような効果が期待できます。

■風邪の予防

シナモンには抗ウイルス作用があるとされているので、シナモンを摂取することで風邪の予防効果が期待できます。

■血管のアンチエイジングにも

血管の9割以上を占めている毛細血管は、加齢や紫外線、活性酸素などの影響によって傷つきます。毛細血管はとてももろく、傷つきやすくなっています。毛細血管がダメージを受けてしまうと、血流が悪くなり、肌の老化へと繋がっていってしまいます。

血管は内側の内皮細胞と外側の壁細胞の二重構造になっていて、この2つがしっかり結びついていることで血管が守られています。しかし、加齢とともにこの結びつきが弱くなり、外側の壁細胞がはがれていくことで血管の老化となってしまいます。

シナモンには、血管の内側と外側を結びつかせている成分である「Tie2(タイツー)」を活性化させる働きがあります。このTie2(タイツー)が活性化されることで血管の老化を防いだり、修復する効果が期待できます。

■美肌作りも助けてくれる

血管のアンチエイジングは美肌効果へとも繋がっています。血流が悪くなってしまうと十分な血液と酸素が供給されないため、肌のターンオーバーが乱れ、シミやしわ、たるみやくすみなどへと繋がってしまいます。シナモンの血管のアンチエイジング効果や血流を改善する効果によって、十分な血液と酸素が供給されるようになります。

そのため、肌のターンオーバーが整うことが出来るので、肌トラブルが改善され、美肌作りを助けてくれる効果が期待できます。

■ダイエット効果も期待

肥満は大きく分けると、脂肪細胞が増えるタイプと脂肪細胞が膨らむタイプの2つのタイプがあります。脂肪細胞は中に中性脂肪を蓄えることで膨らんでいきます。シナモンはこの脂肪細胞が膨らむタイプの肥満に作用して、大きくなった脂肪細胞を小さくしてくれる効果があるとされています。

また、シナモンにはインスリンの感受性を高めてくれる効果もあるとされています。食べ物を食べると血液中の血糖値が上昇します。すると、血糖値を正常にするためにインスリンが分泌され、血糖値を下げる働きをしてくれます。

しかし、肥満になってしまうと、このインスリンの感受性が悪くなってしまいます。インスリンの分泌が悪くなることで血糖値が下がりにくくなってしまいます。血液中の糖分は中性脂肪に変換されてしまうので、肥満に繋がる悪循環に陥ってしまいます。

シナモンを摂取することでインスリンの感受性が高められることで、血糖値の低下の効果が期待できます。

また、シナモンには血液の循環作用を促進したり、毛細血管を強くしたりする働きがあるのでデトックス効果も期待できます。血流がよくなることで体温が上昇し、利尿作用や発汗作用が活発になります。余分な水分や老廃物を排出することでダイエットの効率を良くしてくれる効果が期待できます。

■腸内環境にも〇

シナモンには腸の働きを整えてくれる効果があるとされていますので、摂取することで便秘の予防や改善の効果が期待できます。便秘などの腸のトラブルが起こってしまうと、腸で栄養をうまく吸収できなかったり、腸内に溜まった老廃物から発生する毒素が体の代謝を下げてしまったりすることがあります。

また、腸内に老廃物が溜まった状態だと肌荒れなどを引き起こしてしまうこともあります。腸内環境を整えるにもシナモンはおすすめです。

■薄毛や抜け毛などのトラブルにも

最近では、女性でも薄毛や抜け毛といった髪のトラブルに悩む方が増えてきています。薄毛や抜け毛の原因はさまざまですが、頭皮の血行の悪さは要因の一つと考えられています。シナモンには毛細血管の修復や血流の改善効果が期待できるので、シナモンの摂取により頭皮の健康状態の改善に繋がり、抜け毛や薄毛の改善にも期待できるとされています。

[3] シナモンの活用方法

さまざまな効果が期待できるシナモンをどのように取り入れたら良いか、いくつかご紹介します。シナモンの香りを楽しみながら、ご自身に合った取り入れ方を探してみて下さい。

スパイスとして取り入れる

シナモンは「スパイスの王様」とも呼ばれていますから、スパイスとして食事や飲み物に加えて取り入れるのがおすすめです。シナモンになじみがないと、どう使って良いか悩んでしまうかもしれませんが、インターネットで検索すると様々なアレンジレシピを調べることが出来ます。

自分に合った使い方やシナモンとの意外な相性など発見できたりするので、ぜひ調べてみて下さい。

■シナモンパウダー

シナモンパウダーであれば、お菓子や料理に混ぜたり、飲み物にも混ぜたり、手軽に取り入れることが出来ます。かぼちゃやさつまいもを使ったホットサラダに加えたり、お菓子や菓子パンなどを作る際にもおすすめです。

また、砂糖と合わせてシナモンシュガーを作ると、トーストに振りかけて食べることが出来ます。飲み物であれば、コーヒー、紅茶、牛乳、チャイと相性の良い飲み物が多くあります。

■シナモンスティック

シナモンスティックは贅沢に、飲み物にスプーン代わりとして混ぜることで香りを移して楽しむのがおすすめです。コーヒーや紅茶を飲む際に、砂糖やミルクを加えてスプーン代わりにシナモンスティックで混ぜることで、シナモンの豊かな風味も一緒に楽しむことが出来ます。

また、他にもカレーやシチューなどの煮込み料理やホットワイン、焼きリンゴなどにも使うことが出来ます。

■シナモンティー


フレーバーティーであるシナモンティーも手軽に取り入れることが出来るのでおすすめです。ティーパックになって市販されているものであれば、淹れるだけでOKなのでとても簡単です。そのままストレートで飲んでも良いですし、アレンジを加えて楽しむことも出来ます。

精油(エッセンシャルオイル)

シナモンのエッセンシャルオイルは、アロマディフューザーなどの芳香浴で香りを手軽に楽しむことができます。柑橘系のオレンジやスパイス系の香りと相性が良いので、ブレンドさせて使ってもOKです。肌への刺激は強く、スキンケアには適していないので使用しないようにしましょう。

摂り過ぎはNG!一日の摂取量

シナモンには「クマリン」と呼ばれる成分が含まれています。この成分を大量に摂取すると肝障害が起こってしまう危険性があるとされていますので、シナモンから得られる効果のために過剰に摂取しないようにしましょう。一日の摂取量としては3g程度が適量と言われています。

また、シナモンの香りの成分であるシンナムアルデヒドが胎児に悪影響を及ぼすといわれています。シナモンに限らず、妊娠中は控えた方が良いスパイスやハーブなどもあるので、妊娠中の方は注意が必要です。

[4] 香りも味も楽しめるシナモン

シナモンには、ビタミンB1、B2、ナイアシン、カルシウムやリン、マグネシウムといったミネラル、鉄分、カリウムなど豊富な栄養が含まれていて、漢方にも使われています。シナモンを摂取することで風邪の予防や血管のアンチエイジング、美肌やダイエット効果に整腸作用や薄毛・抜け毛などの対策に効果が期待できるとされています。


また、シナモンの香りからは、気持ちを高める効果や防虫効果、記憶力アップの効果などが期待できるとされています。エッセンシャルオイルを使えば、手軽に香りを楽しむことが出来ます。シナモンパウダーやシナモンスティックを使って食事や飲み物に加えて手軽に取り入れることが出来ます。

ティーパックになっているシナモンティーであれば、淹れるだけで手軽に楽しむことが出来ます。シナモンの使い方になじみがなくても、インターネットの検索で様々なアレンジレシピを調べることが出来るので、自分に合った取り入れ方でシナモンの香りを楽しみながら摂取しましょう。シナモンの摂り過ぎはNGなので、一日の摂取量を超えないように注意しましょう。


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